18年越し開通祝う 秦野−大井の篠窪バイパス

 1999年度から整備を進めてきた秦野市と大井町を結ぶ県道708号「篠窪バイパス」が10日、開通した。約18年越しの開通を前に橋の「渡り初め」などが行われ、地域住民らが念願の実現を祝った。

 新設された「篠窪大橋」(長さ約180メートル)の渡り初めには、同市や同町、県の関係者、地域住民ら計約200人が参加。「末永く残るように」との願いを込めて3世代の夫婦が橋を渡ったほか、地元愛好家らのクラシックカー12台が走行した。

 開通式で同町の間宮恒行町長は「多くの人が利用し、大井町と秦野市の道路ネットワークの強化につながれば」とあいさつ。同市の高橋昌和市長は「地域交通の流通の向上や観光振興に寄与することを期待する」と述べた。

 県県西土木事務所によると、バイパスの開通区間は市町境付近の約900メートル。県は99年度に整備事業に着手し、2004年度に工事を開始、総事業費約30億円を投じた。用地取得や橋の工事が難航し、約18年越しの開通となった。

 県道708号は同市内の国道246号と同町内の県道を結ぶ幹線道路。開通区間では幅員が広げられ、歩道も整備された。

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