「和解方針に沿った協議整うよう期待」 諫干問題で知事

 中村法道知事は12日の定例県議会一般質問で、国営諫早湾干拓事業の開門問題を巡り、福岡高裁が開門しない前提の和解勧告を出したことを踏まえ「今回の和解方針に沿って関係者による協議が早期に整い、真の有明海再生につながる具体的な成果が得られるよう期待している」と述べた。

 瀬川光之議員(自民)に答えた。

 福岡高裁は5日、長崎地裁と同じく、開門しない代わりに漁業振興のための基金を創設する方策で和解するよう勧告。国の主張に沿った内容となった。

 知事は和解勧告に賛意を示した上で、有明海再生について「漁業者に具体的な成果を実感してもらうことが大切」と強調。沿岸4県と国が連携し「漁場環境改善のための調査や養殖技術開発などに積極的に取り組みたい」と語った。

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