三条商工会議所青年部がPR動画製作 担い手確保し、事業承継へ

 ものづくりの街・燕三条では三条商工会議所青年部スキルアップ委員会(委員長・押野見浩市ツボフジ社長)が異業種同士がより地元企業を知るため、素材を切り口にPR動画を製作した。金属、樹脂、木工、印刷、食品など多様な業種の素材にアプローチした。事業名は「いい町いい人いい素材」。会員企業が自ら取材レポーター、撮影係、照明係となり、動画をYouTubeで編集完了したものから随時配信中だ。

 2月末、三条市の一ノ木戸商店街の古民家再生カフェ・レストラン「tree」で新築・リフォームのサイトウ建築の撮影が行われた。自ら手掛けた店舗を舞台に斉藤巧氏がこだわりを紹介した。

 「カウンター正面の鉄板はお客さんに経年変化を楽しんでいただこうと提案。若者とともに成長する姿を素材で見せたい」。併せて建築金物の耐震性を高める役割や断熱材の種類を説明した。

 他に金属加工関連では佐藤ネジ製作所が鋼材特性について語る場面や、野崎製作所が廃材を利用した本立てを紹介するシーンがある。

 押野見委員長は「18事業所がその道で使用する素材に絞り語っていただいた。就業予定の方にいろいろな業種を感じ、興味を持っていただきたい。事業承継の課題や担い手不足があるが、やむを得ないM&Aや廃業ではなく、事業をつなげる一端になれば」と思いを巡らす。

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