右肩炎症のストローマン 開幕戦での先発は回避が濃厚

今季の開幕投手を務めることが確実と見られていたマーカス・ストローマン(ブルージェイズ)だが、右肩の炎症で調整が遅れていることもあり、ジョン・ギボンズ監督は開幕戦の先発にストローマンを起用しない方針を固めたようだ。

2年連続で200イニング以上を投げ、昨季はリーグ4位の防御率3.09をマークして自己最多の13勝を挙げたストローマン。誰もが認めるブルージェイズのエースであり、2年ぶり2度目の開幕投手を務めるのは既定路線のように思われていた。しかし、右肩の炎症で調整が遅れていることを考慮し、ギボンズは「我々は彼に1年を通して健康でいてもらいたいんだ。無理に開幕投手を任せるのはチームにとってベストの選択肢ではないと思う」と開幕投手を別の投手に任せることを決断した。現時点では、昨季の開幕投手であるマルコ・エストラーダと4年連続で2ケタ勝利をマークしているJ.A.ハップが代役候補となっている。

ストローマンはブルペンでの投球練習を再開し、今週末には練習試合での登板が予定されるなど、すでに右肩は回復していると見られている。しかし、開幕までに予定されていた投球イニング数を消化できない可能性が高く、ブルージェイズは開幕から一時的にジョー・ビアジーニを先発ローテーションに入れて、ストローマンに調整を続けさせることも検討しているという。とはいえ、ギボンズは現時点ではストローマンがヤンキースとの開幕シリーズに登板する可能性を排除しておらず、調整がスムーズに進めば、ストローマンがヤンキース4連戦のどこかで先発する可能性もある。

ブルージェイズには2016年に最優秀防御率のタイトルを獲得したアーロン・サンチェスもいるが、サンチェスは指のマメの問題により、昨季の大半を欠場した。ブルージェイズはサンチェスの指の状態を慎重に見極めながら起用していく方針であり、そうした事情もあって開幕投手の代役候補はエストラーダとハップの2人に絞られているようだ。先発5番手に入るハイメ・ガルシアを含め、各投手がしっかり実力を発揮できればポストシーズン返り咲きも夢ではないだけに、ブルージェイズが投手起用に関して慎重な姿勢をとるのは当然の判断と言えるだろう。

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