江ノ島電鉄 沿線のPR拠点を一新 外国人客増で機能強化 藤沢市

JR藤沢駅コンコース内にリニューアルオープンする「湘南FUJISAWAコンシェルジュ」(提供/江ノ島電鉄・写真は改装前)

 江ノ島電鉄(本社/片瀬海岸)は3月17日、JR藤沢駅コンコースにある江ノ電沿線の情報発信拠点「湘南FUJISAWAコンシェルジュ」をリニューアルオープンさせる。年々増加傾向にある外国人観光客らの多様なニーズに応えようと、施設を全面一新。情報発信に加え、併設の物販コーナーを拡充するなどし、PR拠点としての機能強化を図る。

300品目、物販も拡充へ

 同施設は2014年6月に開設。藤沢市の観光案内所としての機能や沿線エリアの観光スポットや店舗、町歩き情報の発信などを行っており、同社によると初年度は約3万人が来店した。

 市観光振興計画によると、藤沢市に訪れる外国人観光客は年々増加。15年は34万5千人だったが、1年後には43万7千人まで伸びた。東京五輪セーリング競技が江の島で行われる2020年までにはさらなる増加が想定され、こうした背景から同社は情報発信拠点としての機能を担う施設のリニューアルを図ることにした。

 新施設では従来通り、英語と中国語を話せるスタッフが各1人ずつ常駐し、タブレット端末を活用しながら外国人旅行者に対応。湘南らしいに内装に一新し、名称も「湘南藤沢コンシェルジュ」と改める。改装後は新たに荷物の一時預かりも始める。

 さらに観光名産品や沿線エリアの人気店舗の商品を販売するアンテナショップ「湘南藤沢スーベニールズ」を新たに開設。鵠沼魚醤や江ノ電サブレ、藤沢産のトマトを使った加工品など全300品目を扱う店舗として再出発させる。

 同社観光企画部の村上聡さんは「施設に行けば質の良い物や情報が揃っているという、我々が追い求めていた地域の情報発信拠点としてのさらなる進化を目指していく」と話した。

江の島や鎌倉の魅力発信観光アプリを独自開発

 同社は沿線エリアの観光名所を紹介する携帯端末用アプリ「Enoshima(エノシマ)―Kamakura(カマクラ) Guide(ガイド)」を開発した。3月下旬の公開を予定している。

 アプリは英・西・仏・中(繁体字)の4カ国語に対応。日帰り外国人観光客向けに江の島や鎌倉を中心とした主要観光スポット、ロケーションスポットなど全30カ所を項目別にランキング形式で紹介する。観光案内所やコインロッカーの場所、電車の乗り方なども網羅した。アプリは同施設内などで無料ダウンロードできるようになる。

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