空のタクシーCoraがニュージーランドで試験飛行に成功 Googleの共同設立者のLarry Pageのサポートを受けているKitty Hawk社(米国)は、ニュージーランドで空飛ぶタクシーのCoraの飛行に成功したと発表した。

Coraは左右の翼に合計で12個のプロペラがあり垂直に離着陸できる

150kmの速度で100kmまで飛行できる有人ドローンCora

離陸後は機体後尾の主プロペラだけで水平飛行が可能

 飛行試験の動画を公開したKitty Hwak社のCoraは、垂直離着陸用のプロペラと水平飛行用のプロペラを搭載した有人ドローン。米国での試験飛行や実用化には時間がかかると判断した同社は、ニュージーランドでZephyr Airworksという運営企業を通して、実証実験に取り組んできた。そして、2018年3月12日にYouTubeに試験飛行の動画を公開した。
 公開された動画の情報によれば、Coraは時速150kmでの飛行が可能で、100kmまでの距離を飛べるという。100%の電気で稼働し、2050年にゼロエミッションを目指すニュージーランドも、Coraによる空のタクシーの実現に期待を寄せている。
 Kitty Hwak社のCEOを務めるセバスチャン・スラン氏は、Googl X Labの創業者でAIやロボットに自動運転などの研究に取り組んできたキャリアを持つ。Googleでは、NASAと協力してUTMの開発に取り組むなど、ドローン関連の技術も推進しているが、Kitty HwakはGoogleの共同設立者のLarry Pageがサポートするスタートアップ企業。現在も、同社のサイトではCora関連のエンジニアやパイロットなどを広く募集している。

Kitty Hwak社のCEOを務めるセバスチャン・スラン氏

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