【MLB】元Gマイコラスが懸念払拭 球団幹部も高評価「多くの人が本当の力を目にした」

カージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

アストロズ戦で好投見せたマイコラス「自信は大事」

 オープン戦2連敗デビューの後、3戦目のアストロズ戦で好投を見せたカージナルスのマイルズ・マイコラス投手。3試合で0勝2敗、防御率10.38ながらシーズンに向けて着実に自信を深めている様子を米メディアが伝えている。地元紙「セントルイス・ポストディスパッチ」電子版が「マイコラスは力投から自信を得る」との見出しで特集している。 

 昨季まで巨人に所属した右腕はNPBでの躍進によってメジャー復帰を果たし、カージナルスと2年総額1550万ドル(約16億4000万円)で合意。しかし、スプリングトレーニングでは思うように結果を残せず、オープン戦デビューでは昨季ワールドシリーズ王者のアストロズに2回途中7安打6失点と炎上。2戦目のブレーブス戦も3回6安打4失点で2連敗を喫し、課題が残る内容となった。 

 それでも3試合目の先発登板となった9日(日本時間10日)のアストロズ戦では4回を投げて4安打無失点。進歩の跡を見せていた29歳に関し、地元紙は「前回の登板であまりある自信を得た」とレポートした。 

 記事の中でマイコラスは「本当にいい気分だね。この競技において、自信は大事なものなんだよ。自分の能力を信頼することは、最も困難なことの一つなんだ。金曜日は自分にとって素晴らしい時間だった。自分の力を信頼できることが認識できたんだから」と振り返っている。

球団幹部も評価「間違いなく前進」

 また、「マウンドに立って、内角も外角も、低めも高めも攻めることができるよ。素晴らしい打者がラインナップに揃っているから、それもポジティブな面だね。以前対戦した時に何人かに打たれたけど、その辺に関しては順応できていたと思う。それについても、いい気分だね」とも話しており、4年ぶりの米球界に徐々に適応している様子だ。 

 同紙によると、カージナルスの強化担当責任者を務めるジョン・モゼリアック氏も「最初の2回の登板も、おそらく報じられているほど悪くはないと感じてるよ。彼が金曜に見せたような先発での登板は、間違いなく前進と言えるんだ。なぜなら、懸念から(マイコラスが投げることに関して)尻込みしている多くの人たちが、彼の本当の力を目にしたんだからね」と高く評価しているという。 

 巨人での62登板で31勝13敗と大きく勝ち越し、防御率2.18と際立った成績を見せたマイコラス。“逆輸入”右腕は11度のワールドシリーズ制覇を誇る強豪で輝けるか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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