農相「重く受け止める」 諫干、佐賀有明海漁協の和解継続要望 

 斎藤健農相は16日の閣議後の会見で、国営諫早湾干拓事業の開門問題を巡る訴訟で佐賀県有明海漁協が和解協議の継続を望んでいることについて「重く受け止めている。和解に至れるよう真摯(しんし)に対応する」と述べた。
 和解を巡っては、福岡高裁が開門しないことを前提に国創設の100億円基金で解決を図る案を勧告したが、開門派漁業者が即刻拒否。同漁協は14日の会合で開門の立場を堅持しつつも、和解協議の継続を望む方針を確認した。
 斎藤農相は漁協の対応について「これまでの経緯やさまざまな状況を踏まえ、苦渋の決断をいただいた」と評価し、非開門での和解実現に意欲を示した。
 開門派漁業者への対応については「まだ(開門派の)意見書が提出されていない段階で言うのは差し控える」と述べるにとどめた。

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