花火大会継続呼び掛け 逗子、有志らが実行委設立

 市の補助金カットで開催が危ぶまれている「逗子海岸花火大会」を継続しようと、地元商店主らで作る実行委員会が16日、逗子市内で会見し、有料席を設けるなどして資金を捻出する考えを明らかにした。メンバーらは「開催には多くの人たちの支援が必要不可欠」と協力を呼び掛けている。

 花火大会は昨年60回目を迎え、例年約10万人が訪れる逗子最大のイベント。今年は6月1日を予定している。これまで市と市観光協会が共催してきたが、市は今回、財政難を理由に協会への補助金約1800万円を全額カットした。

 このため補助金に頼らずに存続させようと、協会や地元商店主らが「みんなでつくる逗子海岸花火大会実行委員会」(仮称)を設立。1800万円を集めるため、海岸東浜に約4千の有料席を設けるほか、リストバンド(500円)を1万個販売する。100万円を目標にインターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」も活用するという。

 会見に出席した同市の平井竜一市長は「多くの人に喜ばれている花火大会を『オール逗子』で何とか開催したい」とあいさつ。実行委メンバーで市商店街連合会の会長は「厳しい状況だが、規模を縮小することなくみんなでこのピンチを乗り切りたい」と話した。

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