【〝企業と防災〟テーマに仙台でフォーラム】日鉄住金建材が事例発表 平山部長「今後の防災・減災活動の一助に」

 仙台市はこのほど、東日本大震災から7年を踏まえ、仙台市内で「仙台防災未来フォーラム2018」を開催した。〝企業と防災〟に焦点を当て、震災からの経験や教訓を広く共有し、今後の地域防災力の向上につなげるというもので、当日は日鉄住金建材の平山憲司執行役員生産技術センター生産技術部長が事例発表を行った。

 震災時に同社仙台製造所長だった平山部長は「東日本大震災―経験と感じたことからの防災」と題し、地震発生から津波直撃までの状況や所員の行動を克明に報告。企業は従業員の命を守ることが第一と強調し、その備えとして避難マニュアルの整備とその実践、昼夜を問わない徹底した避難訓練の繰り返しの重要性などを訴えた。このあとのパネルディスカッションでは、同じく事例発表した今野梱包の今野英樹社長、サイコーの齋藤孝志社長とともに企業防災に関して意見を述べた。

 フォーラム終了後、平山部長は「事例発表できたことは、自分自身にとっても東日本大震災の教訓を忘れない機会となった。仙台製造所での震災経験や防災・減災への取り組みを情報発信し、市民の方々と情報共有することで、今後の地域や行政の防災・減災活動に何らかのお役に立てればうれしい」とコメントを寄せた。

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