メジャー最高の先発1・2番手コンビを擁するのはどのチームだ!?

2001年にワールドシリーズを制したダイヤモンドバックスの例を見るまでもなく、強力な先発1・2番手コンビはチームにとって極めて大きな武器となる。では、現在のメジャーリーグで最高の先発1・2番手コンビを擁しているのはどのチームなのか。今季の予想WARをもとに、トップ10を発表する。

まずはランキングの算出方法を説明しよう。成績予想システムの代表格である「Steamer Projection System」が算出した今季の予想WARを用い、各球団の先発投手を順位付けする。そして、各球団の上位2投手の順位を合計し、その合計が最も小さいチームがベストの先発1・2番手コンビを擁するチームとなる。たとえば、ドジャースのクレイトン・カーショウ(予想WAR5.8)は1位、リッチ・ヒル(予想WAR2.6)は41位なので、ドジャースのポイントは1+41=42となるといった具合である。それではトップ10を見てみよう。

1位 合計9 メッツ(ノア・シンダーガード、ジェイコブ・デグロム)
2位 合計12 ナショナルズ(マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ)
3位 合計16 インディアンス(コリー・クルーバー、カルロス・カラスコ)
4位タイ 合計29 カブス(ダルビッシュ有、ホゼ・キンターナ)
4位タイ 合計29 レッドソックス(クリス・セール、デービッド・プライス)
6位 合計30 ダイヤモンドバックス(ザック・グレインキー、ロビー・レイ)
7位タイ 合計35 アストロズ(ジャスティン・バーランダー、ダラス・カイケル)
7位タイ 合計35 ヤンキース(ルイス・セベリーノ、田中将大)
9位 合計41 フィリーズ(ジェイク・アリエタ、アーロン・ノラ)
10位 合計42 ドジャース(クレイトン・カーショウ、リッチ・ヒル)

メジャー最高の先発1・2番手コンビはメッツのシンダーガード&デグロムという結果になった。2位にはメッツが所属するナ・リーグ東部地区の王者であるナショナルズが名を連ねているが、このランキングはメッツが地区優勝の大本命と見られるナショナルズに対抗できる可能性を秘めていることを表している。昨季はシンダーガードが故障によりわずか7試合の登板に終わったが、今季は故障することなくフルシーズンを健康に過ごし、ナ・リーグ東部地区の優勝争いを盛り上げてもらいたい。

日本人選手が所属するチームでは、ダルビッシュのカブスが4位タイ、田中のヤンキースが7位タイにランクイン。特にダルビッシュはチームの先発投手で最高のWARを記録することが予想されており、右のエースとしての活躍に期待したい。注目は9位にランクインしたフィリーズ。先日獲得したアリエタと開幕投手を務めるノラのコンビはなかなか強力であり、今季のメジャーリーグにサプライズを提供してくれるかもしれない。カーショウを擁するドジャースは10位。カーショウ以外の先発投手の出来が、チームの成績を大きく左右することになりそうだ。

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