多良海道に思いはせて 「歩き初め」、爽やかな汗 諫早

 江戸時代に商人らが往来し栄えた「多良海道」の歴史的遺産を体感するイベント「多良海道歩き初め」が17日、諫早市内の二つのコースであり、計約200人が爽やかな汗を流した。
 多良海道は、同市永昌宿と佐賀県嬉野市の塩田宿間の約48キロ。佐賀藩主が長崎警備のために往来したことでも知られる。ウオーキングイベントは、同県太良町と諫早市でつくる「歴史の道観光・文化交流推進協議会」(酒井明仁会長)が、初めて開いた。
 参加者は、同市高来町の湯江宿近くから小長井町の山茶花茶屋跡までを歩く6キロと8キロのコースに挑戦。当時の面影が残る険しい自然道などを歩いた。
 2017年に復元した「太良嶽大権現一の鳥居」(高来町)では、地元有志によるサツマイモで作る郷土料理「はっちゃんだご」の振る舞いがあった。年配の参加者から「懐かしい」「昔おやつでよく食べた」などと声が上がった。
 太良町立大浦中3年の荒川信之介さん(15)は「川のせせらぎなどを聞きながら歩けて楽しかった」と話した。

ウオーキングを楽しむ参加者=諫早市小長井町

© 株式会社長崎新聞社