女性の活躍推進事業所 製造、総合小売の3社表彰 「職場づくりの取組み」評価 海老名市

3社が表彰を受けた

 男女ともに働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる事業所として、東柏ケ谷の(株)正和製作所(鈴木隆史代表取締役社長=写真左下)、中央のイオンリテール(株)イオン海老名店(尾崎秀樹店長=写真下段右から2人目)、中新田の(株)かどや(波多野康広代表取締役=写真右下)の3社が3月10日にビナレッジで表彰された。

 「女性の活躍推進事業所表彰」は、国が2016年4月に施行した女性が活躍できる職場環境を整備するための法律に先駆け、女性が活躍する事業所を称えようと市が同年3月に創設した制度。

 3回目となる今回の表彰式は、元NHK「クローズアップ現代」のキャスター・国谷裕子氏の講演会前に実施され、500人を超える聴衆が見守る中、内野優市長から3社の各代表には賞状が、女性社員たちには盾が手渡された。

皆が働きやすい職場を

 (株)正和製作所は1957年の設立以来、飛行機の座席躯体や新幹線のヘッドライト、X線検査装置などを製造している企業。パートから正社員への職種変更が可能で、徹底したシステム構築と研修を実施しているほか、女性管理職の登用を行うなど女性が働きやすい環境づくりに励んでいる。また、顧客の理解を得ながら週1回のノー残業デーを完全実施しており、女性のみならず全社員の勤務体制を整えている点が評価され今回の受賞に至った。

 自身で3代目となる鈴木社長は「女性はもとより、社員一人ひとりの成長に寄与するよう今後も働きやすい環境づくりに取り組んでいきたい」とコメントした。

 一方、食品やファッションなどを扱う大型小売店舗として市民の暮らしを支えているイオンリテール(株)イオン海老名店では、女性従業員数が504人中403人、そのうち女性正社員は4割強を占める。女性の多い職場のため、育児や介護の休職・休暇、転居転勤のない制度を導入するなど女性が働き続けられるような人事制度を充実させているほか、パート従業員にも教育の機会を設けたり、女性管理職を積極的に登用している。また、女性相談員による相談窓口など環境整備も行っている。

 尾崎店長は「お客様・従業員ともに女性が多く、女性なくしては運営してこられなかった。これを機に一層女性が活躍できる事務所としてレベルアップを図っていきたい」と語った。

 (株)かどやは、医療機器などの設計や製造、精密部品の機械加工、リアル立体加工技術によるオリジナル商品を製造している企業。製造業は力仕事が多いため男性の力が求められる中、同社では営業や配送などの分野で女性を積極的に採用しており、女性従業員の割合は45%と高くなっている。パート従業員は週2回1日3時間以上からのシフト制とすることで、子育てママも働きやすい環境を整えており、社長面談によりキャリアプラン実現の支援も行っている。

 波多野代表は「男性の多い業界に一石投じられたのでは。当社には独身女性社員が多いので、今後は結婚や子育てをしても女性が働きやすいよう制度を充実させていきたい」と話した。

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