南島原で移住交流ツアー 「先輩」からアドバイス

 長崎県南島原市は17、18両日、県外在住者向けの「移住交流ツアー」を市内で開催。東京都や大阪府、千葉県から30~50代計4人が1泊2日で参加し、“先輩移住者”と懇談して田舎暮らしの感想を聞いたり、空き家を見学したりした。
 市が2010年に実施した民泊や農業体験PRの同様のツアーを踏まえ、より「移住」に重きを置いて実施。今後も年に数回開催したい考え。
 初日は、市職員が市の概要や助成制度を説明。40代移住者が経営するカレー店で昼食を取り、空き家見学をして、夕食は別の40代移住者夫婦や住民による手料理でもてなされた。2日目は、移住検討者に10日ほど住んでもらう「お試し住宅」を見学し、60代移住者夫婦宅でピザ焼き体験を楽しんだ。
 先輩移住者たちは、「食材のお裾分けなど、地元民は温かい。地域の集まりが多い分、プライベートの時間は減るかも」「マイカー移動での生活でガソリン代がかかる」「初めは方言を聞き取るのが難しい」とアドバイス。市内に移住した友人に誘われ参加した大阪府の会社員女性(38)は「市も住民も移住受け入れに熱心で、親身になってくれ、率直な感想を聞けてすごく参考になった。初対面の参加者同士で情報交換もできた。また何度か訪れて、南島原への移住をじっくり検討したい」と満足そうに話した。

ツアーで交流する県外からの参加者や先輩移住者、住民ら=南島原市口之津町

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