F1セナのヘルメットをイメージした約1億円の「マクラーレン セナ」がすでに完売

マクラーレン セナ

マクラーレン・スペシャル・オペレーション(MSO)が手がけたビスポークモデル「マクラーレン セナカーボン・テーマ by MSO」が、2018年3月6日から開催したジュネーブモーターショー2018で初公開された。

ビジュアル・カーボンファイバーのエクステリアは、「マクラーレン セナカーボン・テーマ by MSO」の中でもひときわ際立った特徴を持っている。このモデルは伝説のブラジル人F1ドライバーであるアイルトン・セナのレーシング・ヘルメットのカラーをイメージしており、シル外部やリアのウィング、フロントのアクティブ・エアロブレードはソーラー・イエロー、ブレーキ・キャリパーはローレル・グリーンという特別なカラーリングを採用した。

インテリアにもイエローとグリーンのアクセントカラーを配色

マクラーレン セナ

この色の組み合わせは、インテリア全体を通して使われており、ドアのガス・ストラットはローレル・グリーンで、シートやドアの内側、ダッシュボードに張られたカーボン・ブラックのアルカンターラにはコントラストのためのステッチが入っている。さらに、ステアリングホイールの中央を走るレザーのバンドも同様にイエローの色合いとした。

シートには、ヘッドレストにセナの「S」の文字が入っており、同じようなディテールが、リアウィングのエンドプレートに採用されているサテン仕上げのビジュアル・カーボンファイバーにも見られる。これらは、マット仕上げのロゴを光沢のあるカーボンファイバー製パネルに嵌め込むという、極めて高度で専門的な技術を集約して製作された。また、フロントフェンダーの1つには、Sennaのブランド名が示されている。

MSOのマネージング・ディレクター、アンサー・アリ氏は、「自分だけの、パーソナライズされた仕様を決めるプロセスにおいて、マクラーレン セナのお客様はほぼ例外なく、MSOのハイレベルなコンテンツをオーダーしてくださいます。これは、我々がターゲット・オーディエンスにとって非常に魅力的なものを提供していることを証明しています。12月の発表以来、大きな関心を集めているマシンですので、スペシャルなものを製作し、MSOのユニークな才能をアピールする必要があるのはわかっていました。ジュネーブで公開されるマクラーレン セナカーボン・テーマby MSOは、まさに我々が誇りを持って取り組んだプロジェクトであり、お客様ご自身でご覧いただけば、このマシンと同じように、MSOのビジュアル・カーボンファイバーにも興味を抱いていただけると確信しています」と、述べた。

より軽量化されたホイールをオプション設定

マクラーレン セナ

ジュネーブモーターショーでMSOは、マクラーレン セナのホイールの新しいオプションも紹介される予定。標準装備のホイールは3つのスタイルが用意されているが、7本スポークの新たなMSOハイブリッド・カーボンファイバー・ホイールが、マクラーレンが用意するこのマシンの唯一のオプション・デザインとなる。

このセンターロックのホイールは、鍛造アルミニウム/カーボンファイバー製のリムコンポーネントで、タイヤ非装着時の7.5kgという重量(フロント・ホイール)は、スタンダードのホイールより最大で10パーセントの軽量化が図られた。

ハイブリッド・カーボンファイバー・ホイールの場合、バネ下重量の削減によってパフォーマンスがよりダイナミックになり、回転方向のモーメントが10~15%軽減されるため、加速、ブレーキングおよびステアリングのレスポンスが向上する。マクラーレン セナのユーザーに新たなパーソナライゼーションの機会をもたらす7本スポークのMSOハイブリッド・カーボンファイバー・ホイールは、リテーラーで装着可能なオプションである。ユーザは、ダイヤモンド・カットとステルス仕上げのいずれかを選択することができる。中心のロック・ホイール・ナットはメンフィス・レッドとベガ・ブルーのサテン仕上げで、それぞれがマクラーレン セナカーボン・テーマ・カーの左側と右側に装着される。なお、このホイール・ナットは、現在MSOにてビスポークでオーダーすることができる。

マクラーレン セナは公道走行も可能だが、当初よりサーキットで最高の性能を発揮するために設計・開発されており、パフォーマンスへの徹底したこだわりがそのアピアランスにも表れている。その野性的なアピアランスには、「フォルムは機能に従う(Form follows function)」というマクラーレンのデザイン哲学が最も如実に表現されている。

マクラーレン セナは500台の限定生産だが、すでに完売している。価格は67万5000ポンドで、日本円に換算すると約9922万円 (1ポンド=147円:2018年3月6日現在)。英国サリー州ウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターで300時間近くを費やして手作業で生産される。

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