レッズのナンバーワン有望株・センゼルのマイナー降格が決定

日本時間3月20日、レッズはニック・センゼルをマイナーへ降格させたことを発表した。三塁が本職のセンゼルは、今回の春季キャンプとオープン戦で遊撃の守備に挑戦していたが、今後はマイナーで二塁の守備にも挑戦する予定となっている。

2016年のドラフトで全体2位指名を受けてレッズに入団したセンゼル。昨季はA+級とAA級で合計119試合に出場し、打率.321、14本塁打、65打点、14盗塁、OPS.905の好成績をマークするなど、プロ入り前から定評のあった好打をプロの世界でも遺憾なく発揮している。レッズはこの好打を生かすべく、センゼルを「複数ポジションを守れる内野手」に育て上げようと考えている。

ブライアン・プライス監督は遊撃の守備に挑戦したセンゼルについて「彼は複数ポジションを守る能力を示してくれた。内野守備コーチのフレディ・ベナビーデスと話をしたけど、彼はセンゼルの遊撃での成長ぶりにとてもワクワクしていたよ」と語り、合格点を与えた。今回の春季キャンプとオープン戦では、センゼルを混乱させないために遊撃の守備練習に専念させたが、今後は二塁の守備にも挑戦させる方針だ。

オープン戦で打率.286とまずまずの成績を残していたセンゼルは、マイナー降格について「その日が来るのはわかっていた。それがいつ来るかという問題だったんだ」と落胆した様子を一切見せず、「まだたくさんのことを学ばないといけない」とさらなる成長に意欲を見せた。二塁、三塁、遊撃の各ポジションにレギュラーがいるチーム事情も把握しており、「僕の仕事は必要とされたポジションでプレイすることだよ」と複数ポジションをこなすことに積極的な姿勢を示している。

なお、レッズは正三塁手のエウヘニオ・スアレスと7年契約を結んだばかりだが、スアレスを三塁に固定することは考えておらず、将来的にはセンゼルと同様に複数ポジションを守れる選手として起用していく方針だという。スアレスとセンゼルという好打の2人が複数ポジションを守れるようになれば、選手起用に幅が生まれ、チームに大きなプラスをもたらすに違いない。進化を続けるセンゼルの今後に期待したい。

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