【神戸製鋼所の新役員体制】素材=柴田氏、機械=大濱氏、コンプライアンス=眞部氏、電力=北川氏、品質=輿石氏

 神戸製鋼所は20日、4月1日および6月下旬の株主総会日付の役員人事を発表した。品質データ改ざんなど一連の不適切事案を受けて、再発防止策の一環となる新たな役員体制で、品質とコンプライアンスを総括する取締役には、それぞれ輿石房樹・現取締役専務執行役員、眞部晶平・現取締役専務執行役員が就く。一方、素材、機械、電力の3事業を総括する取締役は、素材が柴田耕一朗・現専務執行役員、機械が大濱敬織・同、電力が北川二朗・現常務執行役員。各取締役は山口貢新社長の下に、信頼回復に全力を挙げる。

 各取締役は4月1日付で新しい担当を受け持つ。現取締役の輿石氏は同日付で副社長に昇格。大濱、柴田両氏は同日付で副社長に昇格した後、6月下旬に取締役に就任する。

 一方、鉄鋼事業部門長の尾上善則副社長は留任。新たに全社技術部門などを担当する。梅原尚人副社長は4月1日付で副社長を退き6月下旬に退任する。

 このほかの4月1日付の昇格人事では、森崎計人、松原弘明、岡欣彦、勝川四志彦、宮崎庄司の各常務執行役員が専務執行役員に昇格。また執行役員の竹内正道、永良哉、西村悟がそれぞれ常務執行役員に昇格する。

 新任執行役員は元行正浩・新鉄源本部長、浅田秀樹・加古川製鉄所鋼板技術部長、北山修二・鉄鋼事業部門技術総括部長、門脇良策・経営企画部長、栗岡義紀・回転機技術部長、木本和彦・鉄鋼事業部門営業総括部長の6氏。

 鉄鋼、アルミ・銅などの事業部門長は、鉄鋼が柴田氏、機械が大濱氏、電力が北川氏で、いずれも兼務。このほかアルミ・銅は宮下幸正専務執行役員、エンジニアリングが森崎氏、溶接が山本明常務執行役員。

 4月1日付では、ガバナンス強化の一環として、相談役・顧問制度を見直す。会長・社長経験者が就く相談役を廃止。役員退任者が慣例的に就く顧問については、専門知識を持つ人などが原則1年単位で就くケースを除いて廃止する。代表取締役退任者に顧問を委嘱する場合は「特任顧問」とし、指名・報酬委員会の承認を条件とする。

© 株式会社鉄鋼新聞社