ヤマハのザルコ、MotoGP開幕戦でトップ走行もタイヤ消耗により後退。「何度も転倒しかかった」

 MotoGP開幕戦カタールGPでポールポジションを獲得し、レースをリードしたモンスター・ヤマハ・テック3のヨハン・ザルコ。ヤマハのサテライトチームながらファクトリーチームライダーたちを従え、決勝レースの半分以上でトップを走行した。ザルコは終盤ポジションを落としたが、それはタイヤの摩耗が原因だったという。

 ザルコは土曜に行われた予選でポールポジションを獲得。これまで、2017年シーズン第15戦日本GPからフロントロウに並び続けている。ザルコは2017年シーズン第17戦マレーシアGP、第18戦バレンシアGPの決勝レースでは表彰台も獲得しており、2018年シーズン開幕戦の予選では変わらない速さを見せつけた。

 最高峰クラス2年目のシーズンの開幕戦決勝レース、ザルコはポールポジションからレースをリード。決勝レース全ラップ22周のうち、オープニングラップこそマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)に先行を許したものの、レースリーダーの座を奪い返してからは17周までトップを守り続けた。

「いい週末だったよ! それに、いいレースだった。ポールポジションからスタートするというのはすばらしいよ。トップライダーたちと争えるしね。僕は好スタートを木って、トップに立った。レースをリードしたいと思っていたからね。本当に気持ちがよかったよ。ライバルたちよりも早いペースだったわけじゃないんだけど、誰も僕をオーバーテイクしなかった」

「僕はリヤのグリップをコントロールしようとした。常にコーナーから出ていく可能性があったからね。そして、それはうまくいっていたよ」

 しかし、残り7周となったところでザルコが後続とのギャップを広げようと試みたとき、フロントタイヤの消耗が進んでいたようだ。ザルコは「そういった感覚はフリー走行では感じたことはなかったんだけど」と言う。そこから次第に順位を落としたザルコは、最終的に8位でチェッカーを受けた。

「残り5周の時点でライバルたちが僕をオーバーテイクしていったとき、理解したよ。フロントタイヤの右側がすでに使えない状態なんだって。僕が彼らと争えなかった理由がそれさ。本当に難しかったよ。何度かはもうほとんど転倒しかかっていた。8位フィニッシュはそんな状態のなかで最高の結果だよ。完走できてよかった」

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