運動部員へ「メンタル強化を」

 2016年リオデジャネイロ五輪の体操女子日本代表選手や指導者をサポートしているスポーツメンタルコーチの柘植陽一郎さん(49)による「メンタルコーチング講座」が17日、藤沢市大庭の県立藤沢西高校で開かれた。陸上やテニス、剣道などの運動部員約80人が参加した。

 柘植さんは同校OBで、在学当時はバレーボール部に所属。「楽しく貴重な3年間だった」という。現在はラクロス男子日本代表などのメンタルコーチを務めている。30年ぶりに訪れた母校の後輩に、「トップ選手が実践している練習の質や本番での発揮力を高める方法」を伝授した。

 ワールドカップ出場を懸けたサッカー日本代表の試合などを例に挙げ、「緊張に気付いた上で、勝つためにできることは何かを考える。そうした自分との対話の質を高めることがメンタル強化につながる」とアドバイス。生徒たちは真剣な表情で聞き入っていた。

 柘植さんは「前向きな言葉を口に出して思考を未来に向けることは、勉強や普段の生活にも生かせる。自分の中に眠っている無限の可能性に気付いてほしい」と話していた。

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