レッズがウエーバーでツインズから強打のバルガスを獲得

日本時間3月23日、レッズはツインズからDFAとなりウエーバーにかけられていたケニーズ・バルガスを獲得したことを発表した。バルガスは「デービッド・オルティス2世」と期待されていた強打のスイッチヒッター。レッズでは代打の切り札として起用されることになりそうだ。

「デービッド・オルティス2世」は本家と同様に、本格開花の日を迎えないままツインズを去ることになった。2014年8月にメジャーデビューを果たしたバルガスは、53試合で打率.274、9本塁打、OPS.772をマークし、将来の主軸打者として期待されるようになったが、その後は伸び悩み。2016年に10本塁打、昨季は11本塁打と随所に自慢のパワーを発揮してはいるものの、打撃の粗さやポジションが一塁に限定されることなどが災いし、レギュラー定着には至らなかった。そしてツインズは今オフ、レギュラーの指名打者として昨季38本塁打のローガン・モリソンを獲得。バルガスの居場所は完全になくなり、日本時間3月17日にDFAとなっていた。

オルティスはツインズからノンテンダーFAとなったあと、レッドソックスと契約し、球史に残る名打者へと成長していったが、バルガスが同様の道のりを辿ることは考えにくい。なぜなら、レッズには球界を代表する一塁手のジョーイ・ボットーがおり、ボットーが長期離脱でもしない限り、バルガスにレギュラー級の出場機会が与えられることはないからだ。しかも、ナ・リーグのチームに移籍したため指名打者としての出場機会も激減することになり、今季のバルガスは代打がメインの役割となる。

ただし、ボットーという不動の正一塁手を擁するレッズが一塁しか守れないバルガスをベンチに置いておくのは選手起用の幅を狭めてしまうことに繋がるため、バルガスはAAA級でのプレイを強いられる可能性もある。バルガスはマイナー・オプションが切れており、AAA級へ降格させるためにはウエーバーを経由する必要があり、再移籍の可能性も否定できない状況だ。

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