芦ノ湖で箱根海賊船を運航する箱根観光船(小田原市城山)は4月1日、スマートフォンアプリを活用した多言語サービスを始める。これまで船内での観光案内は日本語と英語のみだったが、今後は12言語での対応が可能になる。
同社によると海賊船内では、箱根神社など芦ノ湖周辺の観光スポットや目的地接近情報などを、日本語と英語で放送している。近年アジア圏を中心に外国人利用客が増加する一方、あまりに多言語で船内放送を流すと放送し終えるまでに、船が観光スポットを通過してしまう可能性があり対応に悩んでいた。
そこで同社はヤマハが開発したスマホアプリ「おもてなしガイド」を導入。アプリをダウンロードし船内放送時に起動すれば、音声がスマホの画面上に設定言語で文字表示される。
対応言語は、日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語など計12言語。外国人だけでなく、音声を聞き取りづらい利用客の利便性向上にもつながるという。インターネットに接続していない状態でも使える。
海賊船3隻のうち「ビクトリー」1隻で導入、今後は他の海賊船や3カ所の乗り場でも予定している。同社は「より多くの利用客に芦ノ湖観光を楽しんでもらえたら」と話している。