5年連続200イニングの鉄腕・サマージャが胸筋痛で出遅れへ

2008年のメジャー昇格以来目立った故障が一度もなく、メジャー有数の頑丈な投手として知られるジェフ・サマージャ(ジャイアンツ)が少なくとも1週間の戦線離脱を強いられることになった。日本時間3月23日にMRI検査を受けた結果、胸筋を痛めていることが発覚した。

2013年から昨季まで5年連続で200イニング以上を投げている投手は、メジャー全体でサマージャ以外にマックス・シャーザー(ナショナルズ)だけ。この事実からもサマージャがいかに頑丈な投手であるかがわかるだろう。昨季は3年連続の2ケタ勝利こそ惜しくも逃したものの、リーグ最多の207回2/3を投げ、3年ぶり3度目の200奪三振をクリア。マディソン・バムガーナーやジョニー・クエイトら先発投手陣に誤算が相次ぐなか、シーズンを通して先発ローテーションを守り抜き、苦しい戦いを続けたチームを支えた。

ところが、今年のオープン戦では4試合に先発して防御率10.64の大乱調。2試合連続で3本塁打を浴び、速球のスピードは89~90マイルをウロウロするなど、何かがおかしかった。ブルース・ボウチー監督は「彼は胸筋の痛みと戦っていたんだろうね。彼は何も言わなかったけど、それがサマージャという男なんだ。彼はタフで強い男だから、(痛みがあっても)投げ続けたんだよ」とサマージャを擁護。症状が悪化する前にMRI検査を受け、1週間のシャットダウン期間を設けることができたのは不幸中の幸いと言えるだろう。

サマージャはバムガーナー、クエイトに次ぐ先発3番手を務める予定だったが、もしサマージャが故障者リスト入りするようであれば、4番手のクリス・ストラットンと5番手のタイ・ブラックの序列が一つずつ繰り上がることになる。空いた1枠は新人のタイラー・ビーディとアンドリュー・スアレス、ベテランのデレク・ホランドらが候補となるが、ジャイアンツがポストシーズン返り咲きを目指していることを考えると、メジャー通算69勝の実績を誇るホランドが有力。チームのために痛みを我慢して投げ続けたサマージャの離脱が長引かないことを祈るばかりである。

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