被爆地の思い伝える、知る 高校生ら26人、韓国へ 核廃絶訴え

 市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は23日、長崎市役所で会見し、核兵器廃絶の署名活動に取り組む高校生ら26人を韓国に派遣すると発表した。30日~4月2日までの4日間で現地の高校生や被爆者と交流する。
 核廃絶を目指す高校生1万人署名活動実行委のメンバーを2003年から毎年派遣。今年は7道県から計19人の高校生が選ばれた。長崎は高校生5人のほかに被爆者2人や通訳ら計10人が訪問。来月開催予定の南北首脳会談など核情勢の当事国にある韓国で、朝鮮半島の非核化を訴える狙い。
 一行は釜山で在韓被爆者の体験を聞いたり、昨年8月に開館した韓国南東部の陜川(ハプチョン)の原爆資料館を訪問したりする。長崎の被爆者が現地の高校生に向け原爆について証言するほか、日韓の高校生が一緒に街頭署名活動をする。
 派遣される海星高2年の本多由依さん(17)は「交流の中で被爆者から聞いた原爆体験や自分の平和観を伝え、韓国の高校生が北朝鮮の非核化をどう思っているか知りたい」と話した。

韓国を訪れ核兵器廃絶を訴える高校生や被爆者ら=長崎市役所

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