「大江戸展」24日開幕 九州初公開の名品も 長崎県美術館

 江戸時代の多彩な芸術作品約110点を集めた「大江戸展」(長崎新聞社、県美術館主催、NIB長崎国際テレビ共催、長崎菓寮匠寛堂、出口グループ協賛)が24日、長崎市出島町の同館企画展示室で開幕する。23日内覧会があり、屏風(びょうぶ)や掛け軸、浮世絵版画、工芸などの名品が公開された。
 同展は、東京富士美術館(東京都八王子市)が全面的に協力し、同館の所蔵品の中から江戸時代の優れた作品を紹介する長崎だけの特別展。江戸琳派(りんぱ)の鈴木其一(きいつ)が襖(ふすま)8面に描いた「風神雷神図襖」は九州初公開となるほか、西洋美術に影響を与えた葛飾北斎の浮世絵「冨嶽(ふがく)三十六景」など日本を代表する傑作が並ぶ。
 内覧会に先立ち、開場式があり、関係者約400人が出席。主催者を代表し才木邦夫長崎新聞社社長が「教科書に載っている作品の本物に出合える貴重な機会」と来場を呼び掛け、関係者によるテープカットで開幕を祝った。
 内覧会では、東京富士美術館の宮川謙一学芸員が「江戸時代は長く、活躍した画家も流派も異なる。バラエティーに富んだ芸術の魅力を前期、中期、後期ごとにとりまとめた」と解説した。
 前期展(3月24日~5月6日)は作品約70点、後期展(5月9~27日)は作品を入れ替え、約80点を展示する。

「風神雷神図襖」などの名品を集めた「大江戸展」=長崎市、県美術館

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