初の交流会「吃音カフェ」 60人、悩みや思い語る

 昨年12月に発足した吃音(きつおん)症の自助グループ「キラ☆スタながさき」が24日、長崎市柳谷町の長崎大付属特別支援学校で、吃音がある子どもや保護者、言語聴覚士らの交流会「吃音カフェ」を初めて開いた。
 吃音は言葉に詰まったり、スムーズに発話できなかったりする障害。自らも吃音がある岩永裕人さん(25)が代表を務め、吃音に関わる全ての人が交流できる場をつくろうと企画した。
 県内各地から約60人が参加し、7グループに分かれてフリートーク。ある保護者が「進学で環境が変わる時に親にできることはあるだろうか」と悩みを打ち明けると、別の保護者が経験を踏まえ「この子と一緒に成長するんだ、と強い気持ちを持って学校へ(理解を)働き掛けた」とアドバイスした。
 4月から言語聴覚士の学校に進学する佐世保市の高校3年生、江馬瑞穂さん(18)は「小中学生の時に吃音で苦しんだので、そんな子どもたちの話し相手になりたい。きょうは同じ吃音がある人たちと自信を持って話せてうれしかった」と笑顔。吃音がある小学4年の長男を持つ長崎市の久島佐和子さん(45)は「以前は自分も受け入れられなかったり自分のせいだと思ったりして涙した。『ことばの教室』は小学校で終わるので、中学から先にどうすればいいのか、その体験が聞けてよかった」と話した。
 岩永さんは「この場を必要としていた人がこんなにいたんだとびっくりした。他の地域でもやりたい。バーベキューなどの行事も企画したい」と話し、次回開催へ意欲を見せた。
 キラ☆スタながさきへの連絡は電子メール(kirasuta.nagasaki@gmail.com)で。

フリートークで意見を交わす参加者=長崎市、長崎大付属特別支援学校

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