『Sportskeeda』は18日、「ネイマールが今後もバロンドールを獲得できない5つの理由」という記事を掲載した。
今季バルセロナからPSGへの移籍を選択したネイマール。しかしCLではレアル・マドリーに敗れ、マルセイユ戦では中足骨を骨折した。素晴らしいシーズンを過ごしているとは言えない状況だ。
彼が狙っているのは欧州最優秀選手の表彰「バロンドール」と言われている。しかし、彼が決してそこにたどり着くことが出来ない理由とは?
影響力が乏しい
パリ・サンジェルマンでの全てのコンペティションで、ネイマールは29ゴールを決め、19アシストを記録してきた。
彼はすでに昨季のバルセロナでの成績を超えている。15試合も出場数が少ない段階でだ。
しかし、バロンドールを獲得する選手にとって重要なのは「影響力」だ。クラブと国に最も影響を与えた選手が「世界最高」となる。
ではネイマールはどうか?PSGではチアゴ・シウヴァやマルコ・ヴェッラッティらがよりピッチ上で影響力を持っているし、ネイマールが抜けても他の選手だけで十分に勝てる環境だ。
また、エディンソン・カバーニはこのシーズンのベストスコアラーであるし、キリアン・エンバッペのインパクトはネイマールを超えている。
フランス・リーグアンのレベル
PSGがネイマールを連れて行った時、多くの批評家やサポーター、さらに一般の人までが驚いた。
結局の所、ネイマールのようなクオリティとワールドクラスの資質を持っている選手が、リーグアンというやや競争力が落ちるリーグに行くことは、自分を制限しているのではないか?という話だ。
世界最高を目指すのであれば、PSGに移籍することはどのように役立つのか?この半年を考えれば、ネイマール自身の視点から言って非生産的であることは明らかになっている。
リーグでうまくやっても、『雑魚相手に無双しているだけ』と言われる。自分自身に挑戦しているわけではない。
ネイマールの同胞フィリペ・コウチーニョやイヴァン・ラキティッチは、バルセロナへ移籍することで成長を見せている。では、ネイマールはどうなるのか?
あまりにも利己的である
前述したように、これはただゴールとアシストだけの話ではない。そしてスタッツのデータだけでもない。
今、彼はたとえベストのプレーをしていなくても、スコアシートに名前が載り、決定的なゴールやアシストを記録する。しかし同時に、あと2~3回の機会を作るべきときもある。
PSGが敵陣で作成するチャンスのレベルを考えれば、彼のようなクオリティの選手はもっといい数字を叩き出すはずである。
レアル・マドリーとの試合は、彼がやってきたことの縮図だ。個々の輝きが、ネイマールの鈍い判断の影に隠されている。
彼は試合を独力で動かそうとし、レアル・マドリーがかけてくるプレッシャーに腹を立てた。無理なドリブルを仕掛け、PSGのカウンターの速度を落としただけでなく、彼のチャンスを作ろうとする試みはレアルに封じられた。
これはシーズンを通しての積み重ねが表れたものだ。自分の責任だけでないときにも、無理に一人で引っ張ろうとする。
彼の意思決定が成熟しており、自分を殺す術を身につけていれば、この試合の結果は違っていたかもしれない。
メッシとロナウドの時代が終わらない
世界最高の選手も、歳を重ねることによって衰え、そして画期的な次世代の才能が現れる。それが歴史というものだ。
しかしながら、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドは、未だキャリアのピークにあり続けている。
疑問が浮かんだり、批判されたり、衰えを指摘されるたび、彼らはそれを跳ね飛ばしてきた。
ロナウドはもう33歳、メッシは31歳だ。前者は今季序盤で苦しんだが、もはやその暗さはなにもない。後者も今季34試合に出場してきた選手だ。
ネイマールはもちろん才能がある。しかし彼が29~30歳になった時にも、まだロナウドもメッシも30代半ばなのだ。そして、新しい選手もどんどんと生まれてくる。
おそらく、若い選手のほうにチャンスがある
これはサッカー界でいつも起こってきたことだ。メッシとロナウドの独占状況が終わらず、それが終わったときにどうか?結局、ネイマールはすでに26歳になっているのだ。
そのことを念頭に置いて考えなければならない。もちろん、ディフェンダーとゴールキーパーらを比較するのは不公平だが。
ウスマヌ・デンベレやキリアン・エンバッペの才能は素晴らしいもので、時間の経過とともにさらに充実する可能性がある。
年齢は少し上がるが、イスコ、パウロ・ディバラ、ルロイ・サネらも20代前半で高い能力を発揮している。
同年代でもケヴィン・デ・ブライネとエンゴロ・カンテは世界的に高く評価されている。しかも、フランスよりもレベルの高い場所でだ。
他にも欧州のトップリーグにはたくさんのいい選手がいる。彼らが研鑽を重ねて成長する速度を考えれば、数年でネイマールを上回る可能性は高いだろう。