地域活性化へ若者ジャズ 横須賀、空き家交流拠点でライブ

 中高生プレーヤー2人によるジャズライブが25日、横須賀市汐入町の高台にある空き家を改修した交流拠点「みんなでつくる山の家」で開かれた。人口減が進み、空き家問題が深刻化する地域の活性化を目指して企画され、約100人がジャズのスタンダードナンバーに聞き入った。

 出演したのは、今春高校生になるパーカッション奏者・ひごたくみさん(15)=横須賀市=と、洗足学園音大ジャズ科に進学するピアニスト・相澤亙さん(18)=横浜市磯子区。共に中高生を中心とした「みなとみらいSuper Big Band」に参加している。「山の上お昼のJazzライブ」と銘打ち、「星に願いを」や「エル・クンバンチェロ」など6曲を披露した。

 演奏を終えたひごさんは「民家といういつもと違う雰囲気の場所でできて良かった。お客さんとの距離も近かった」と笑顔。地元町内会の広崎勝裕会長(77)は「いい演奏会だった。高齢化や空き家の増加が課題だが、みんなが集える場所があるのはいいこと。一人でも多く若い人が移り住んで欲しい」と話していた。

 会場の交流拠点は丘陵地に細い路地や階段が入り組む「谷戸(やと)」と呼ばれる地域にある。元は築50年以上の木造平屋建てで階段を200段ほど上った高台にあり、1級建築士や市職員ら7人が「谷戸再生プロジェクト」(比護友一代表)と名付けて自己資金で借り上げて改修。昨年9月の敬老の日には地域のお年寄りを招いて寄席と昼食会を開いていた。

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