JMU三島社長「千葉次期社長でステップアップを」 JFEなど株主に感謝

 造船大手のジャパン・マリンユナイテッド(JMU)が23日、定例の社長年頭会見を行い、今月末で退任する三島愼次郎社長と次期社長の千葉光太郎常務執行役員(経営企画部長)が出席した。

 ユニバーサル造船時代の2008年から社長を務めてきた三島社長に在任10年の振り返りを聞くと「就任直後にリーマン・ショックが起こり、海運業界も厳しくなる中で、一つ一つお客様や商社さんと一緒になって乗り越えてきた」と総括。13年にはIHIマリンユナイテッドと統合しJMUが発足すると、日本造船業のけん引役として「ベクトルを合わせ、すべての社員がフォア・ザ・JMUに向かうよう」会社を引っ張ってきた。

 JMUの株主であるJFEホールディングス、IHI、そして日立造船には「日本の発展には造船業が欠かせない、しっかりサポートしていくという想いを持ってくれている」と感謝。株主3社が造船経営の難しさやリスクを理解し、支援していると指摘し「JMUの社員がこれをもっと認識しないと」と語る。

 日ごろ、造船業への熱い想いを述べてきた三島社長。「大きな志を持てる産業であり、お付き合いするお客様の顔がすぐ浮かぶビジネス。それだけに信頼関係が極めて大切」とし「日本でこの造船業を守り、国際競争に立ち向かう。そのためにも技能を磨き、チャレンジしていかないと」。千葉次期社長はじめ新たな取締役6人の下「新しい発想でステップアップしてほしい」と期待を寄せた。

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