マリナーズが元西武のベテラン左腕・ルブランとメジャー契約

リリーフ投手陣に故障者が相次いでいるマリナーズが、先発とリリーフの両方をこなせる便利屋ベテラン左腕を手に入れた。出場機会を欲してヤンキースにリリース(解雇)を要求し、フリーエージェントとなっていたウェイド・ルブランがマリナーズと1年間のメジャー契約を結んだ。

ジェリー・ディポートGMは「ウェイド(・ルブラン)は成功経験のあるベテランだ。特にシアトル時代を含む直近2年間は好成績を残している。リリーフとしても先発としても、我々の選手層に厚みを加えてくれるだろう」とルブランについて語った。

ルブランは2016年6月にブルージェイズからトレードでマリナーズに加入し、2ヶ月後にDFAとなるまで8先発を含む11試合に登板して3勝0敗1セーブ、防御率4.50をマーク。パイレーツ移籍後は8試合で1勝0敗1セーブ、防御率0.75と好投し、このシーズンは19試合で4勝0敗2セーブ、防御率3.77をマークした。昨季はパイレーツでリリーフに専念し、自己最多の50試合に登板して5勝2敗1セーブ、防御率4.50を記録。埼玉西武でプレイした2015年はわずか2勝に終わり、期待に応えられなかったが、米球界復帰後は先発もリリーフもこなせる便利屋として存在感を発揮している。

マリナーズは故障に苦しんでいたトニー・ジックを解雇し、昨年11月にヤンキースから獲得したニック・ランベローも故障で出遅れが濃厚。さらにセットアッパーの一角として期待されていたデービッド・フェルプスのトミー・ジョン手術が決定し、ブルペンの補強が急務となっていた。先発ローテーションも決して盤石の状態とは言えず、先発とブルペンの両方に不安を抱えるなかで、先発とリリーフの両方をこなすことのできるルブランに白羽の矢が立った格好だ。

おそらくルブランはロングリリーフでの起用が中心になるだろう。場合によってはミドルリリーフや谷間の先発など、例年同様に様々なシチュエーションで起用される可能性もある。過去2年と同様のパフォーマンスを発揮できるようであれば、投手力に不安を抱えるマリナーズにとって貴重な戦力となるはずだ。

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