異文化理解は小さな所に表れる!証明写真から紐解く文化の違い

IDカードの写真見たことありますか?

空港内を歩くCAやチェックインカウンターで働く地上職員、飛行機の不具合で機内で見る整備士など航空会社には色々な職種があります。

その全員が写真つきのIDカードを付けています。

空港などセキュリティの厳しいところでは写真つきのIDカードを目につくところに付けている職員がたくさんいますが、その写真を見てまるで違う人みたいなどと思ったことはありませんか?

そんなときに気が付くのはだいたい、雰囲気が違うとか、顔が違う人みたいとか、髪型が違うとかではないでしょうか?

今回はIDカードの写真についておもしろエピソードをお話します。

 

笑って笑って!

最近ではマイナンバーカードを作るための写真、学生のときは学生証の写真、外国へ行く時にビザを取るための写真、就職活動をするときはそのための写真、免許証を更新するときなど、証明写真を撮る機会はたくさんありますよね。

顔写真を撮る時、皆様はどんなことを気を付けますか?

きっと、カメラを見つめて真面目な顔をしているはず。

私達日本人は、証明写真を撮るときには正面を向き、一点を見つめて写真を撮ることが普通ですよね。

IDカードを失くしてしまった同僚に付き合って本国の会社に出向きIDカードを一緒に作り直しに行った時、写真を撮る時にまじめな顔をして口を真一文字に結んでいた同僚に向かって担当社員が言った言葉が「笑って!笑って!」だったのです。

もちろん日本での証明写真じゃ考えられないこと。

筆者と同僚は、顔を見合わせて「笑って?って言ったよね?」と驚いてしまいました。

もちろん国や会社の規定にもよりますが、外国では証明写真は笑顔で写ることが普通なのです。

 

 笑顔のIDカード写真

よくよく同僚のIDカードを見てみると、見てみるとみんな笑顔の写真ばかり!

にこっと笑って歯を見せている人も多かったのです。

欧米では歯並びをとても気にするので、きれいな歯を見せた笑顔の写真をIDカードの写真として使っている人もたくさん。

仲良しのクルーに聞いてみると、「せっかくの自分の身分を証明する写真だから、笑顔で自分の一番の顔が良いと思わない?」と言われてしまいました。

「日本ではみんな真面目な顔をして証明写真を撮るのよ」と説明すると、筆者のIDカードを見て「こわいよ~この表情」と笑われてしまいました。

 

文化の違いは細部に表れる

次のIDカード更新には笑顔で写真を撮るぞと意気込んでいましたが、やはりちょっと恥ずかしさがありなんとなくぎこちない笑顔になってしまいましたが、筆者も初めての笑顔の証明写真を撮ることができました。

日本では考えられないことが外国では当たり前だったりしますが、そんな違いを受け入れたり、取り入れたり、肌で体験できるのも外資系CAの醍醐味!

一見わからない小さな文化の違いは、実際に体験することで理解できるもの。

写真ひとつに国民性が表れるとは興味深いですね!

 

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