ベッテル、開幕戦を制するもメルセデスF1との差を懸念。「昨年よりも劣っている」

 この2年、オーストラリアGPはセバスチャン・ベッテルが優勝トロフィーを掲げて終わっている。しかし1年前の状態と比較して、フェラーリのメルセデスに対するギャップは広がってきていると、ベッテルは考えている。

 ベッテルは開幕戦での優勝が幸運に恵まれてのものであることを認めた。第1スティントを長く取る戦略が功を奏したことに加えて、メルセデスにソフトウェアの不具合があったことで、彼はチェッカーフラッグが振られるまでレースをリードし続けることができたのだ。

 しかし実力でメルセデスのW09に挑むためには、チームがSF71Hのペースを改善する必要があるとベッテルは主張する。彼はまだ新しい跳ね馬を手懐けることができていないという。

「今日は(メルセデスに)匹敵する本当のレースペースを出せていなかった」とベッテルはオーストラリアGPの後で語った。

「公平に見れば昨年ルイス(・ハミルトン)は最も速かったが、僕たちも昨年のこの時点ではもっとペースを出せていたと思う。昨年は彼らにプレッシャーをかけることができていた」

「現時点で僕たちは少し劣っている。週末全体のギャップを見ると、本当の意味ではまだ肩を並べることはできていない。今のところまだ望むレベルにないんだ」

「レース中のマシンの反応は好みの感じではなかった。ブレーキを踏んで曲がるとき、マシンにはぴったり正確に反応してほしいんだ。今も少し苦戦しているし、まだ満足できていない」

 ベッテルはオーストラリアGPで自分に訪れたチャンスを利用したが、2017年はシーズン後半に大きな不調に見舞われて台無しになったことを考えれば、幸運を歓迎するという。

「セーフティカーのタイミングがラッキーだったことは言うまでもないが、でも特に昨年はそのタイミングが良い方に働かなかったレースがいくつかあったと思う」

「逆の経験も同じくらいしてきた。みんなにポイントを持ち帰れたことは良かったが、もっとモチベーションを高める必要があると思う」

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