豊通の鋼材加工3子会社、豊通鉄鋼販売に移管 商圏拡大で年商1000億円超へ

 豊田通商と豊通鉄鋼販売(本社・名古屋市、社長・林靜豊田通商常務執行役員)は28日、豊通の100%子会社であるオリエンタル鋼業(鋼板等加工・販売、本社・富山県射水市)、豊通鋼管(引抜鋼管の製造・加工・販売と鋼管切断加工、本社・愛知県大府市)、関東コイルセンター(鋼鈑等加工・販売、本社・東京都青梅市)を株式交換により4月1日付で豊通鉄鋼販売の100%子会社にする、と発表した。グループ化により商圏拡大へ向けた機能を明確化するとともに、ガバナンスを強化。2021年度の年商を18年度比12%増の1千億円強とする計画。

 豊通鉄鋼販売は、豊通グループの鉄鋼専門商社として国内の鉄鋼製品販売事業の中核を担っている。

 16年には豊通本体の鉄鋼部、東日本鋼材部、西日本鋼材部で手掛ける商圏の一部を豊通鉄鋼販売へ移管。事業規模が大きく拡大し、顧客の拡大と満足度向上、プロ人材の育成によるサービス向上を進めてきた。

 今回、豊通本体の鋼材加工子会社3社を豊通鉄鋼販売の完全子会社とすることで、商圏の拡大を図るとともにグループとしての加工・販売機能を明確化する。

 同時にリスクマネジメントや人材育成によるガバナンス強化を図る。

 4社の18年3月期売上高は、豊通鉄鋼販売823億円、オリエンタル鋼業53億円、豊通鋼管97億円、関東コイルセンター45億円、グループ内取引分を消去すると916億円となる。

 これを21年度には、豊通鉄鋼販売940億円、オリエンタル鋼業56億円、豊通鋼管82億円、関東コイルセンター43億円、グループ内取引消去後に1025億円規模とする計画だ。

 豊通鉄鋼販売の国内での事業規模はさらに巨大化する。

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