ロッテは菅野、藤岡裕の新人コンビが存在感
今季オープン戦におけるポジション別の野手起用を、昨年レギュラーシーズンの選手起用と比較すると、各球団の今季戦力が見えてくる。これを俯瞰してみよう。昨季パ・リーグ6～4位のチームはどうだろう。
左が2017年の各ポジションの最多出場選手、右が2018年オープン戦の各ポジション最多出場選手。
〇ロッテ
捕手・田村龍弘→田村龍弘
一塁・パラデス→井上晴哉
二塁・鈴木大地→中村奨吾
三塁・中村奨吾→鈴木大地
遊撃・三木亮→平沢大河
外野・角中勝也→荻野貴司
外野・荻野貴司→菅野剛士
外野・加藤翔平→岡田幸文
DH・大嶺翔太→ドミンゲス
昨年は打線が崩壊したロッテ。今年は一塁に井上を固定、二塁の鈴木と三塁の中村を入れ替えた。鈴木、中村ともにオープン戦は好調だった。遊撃には新人の藤岡裕を抜擢する。外野はオープン戦好調の荻野、ドラフト4位で即戦力と前評判の高かった菅野は決まりか。主軸の角中が出遅れているのが気にかかる。新外国人ドミンゲスは一塁も守るが、もっぱらDHになりそうだ。
〇日本ハム
捕手・大野奨太→清水優心
一塁・中田翔→横尾俊建
二塁・田中賢介→横尾俊建
三塁・レアード→レアード
遊撃・中島卓也→中島卓也
外野・西川遥輝→西川遥輝
外野・大田泰示→大田泰示
外野・松本剛→岡大海、松本剛
DH・大谷翔平→近藤健介
大野奨太が抜けた捕手は清水優心。ソフトバンクから移籍した鶴岡慎也も9試合でマスクをかぶった。「おにぎり君」こと横尾が一塁、二塁、三塁を守りながら試合に出続けた。一塁は中田翔が当確なので、開幕後は二塁、三塁で起用されると思われる。清宮幸太郎は開幕2軍となった。外野は西川以外の2つのポジションを大田、岡、松本で争っている。DHは、捕手登録の近藤健介と新外国人アルシアの争いか。
オリックス宗は4本塁打でブレイクの予感
〇オリックス
捕手・若月健矢→伊藤光
一塁・マレーロ→マレーロ、T-岡田
二塁・西野真弘→大城滉二
三塁・小谷野栄一→小谷野栄一、西野真弘
遊撃・安達了一→安達了一
外野・T-岡田→宗佑磨
外野・駿太→吉田正尚
外野・ロメロ→武田健吾
DH・中島宏之→中島宏之
捕手は昨年正捕手の座を若月に奪われた伊藤がオープン戦では最多出場。一塁はマレーロとT-岡田が併用されたが、T-岡田は打撃不振が目立った。二塁は新鋭の大城が起用されそう。西野は三塁に回りベテランの小谷野との競り合う。外野は、オープン戦4本塁打と気を吐いた宗、故障さえなければ打撃はトップクラスの吉田正尚は当確。残る1つはやや出遅れているがロメロか。
Bクラスのチームはレギュラーが大きく変動しそうだ。今季最終戦にはどんなオーダーになっているだろうか。
（石川加奈子 / Kanako Ishikawa）
