山梨県とJR東など、超電導蓄電実用化で連携 古河電工の線材使用

 山梨県とJR東日本、鉄道総合技術研究所は29日、超電導技術を用いたフライホイール蓄電システムの実用化を共同で目指すと発表した。3者は鉄道分野での技術開発で連携する基本合意を締結。フライホイールは大型円盤の回転力としてエネルギーを貯蔵するもの。超電導技術を生かし円盤を浮かせて、電力貯蔵の効率を低下させる回転時の摩擦を減らす。軸受には古河電工の高温超電導線材を使用する予定。

 フライホイールはエネルギーの出し入れ速度の速さや貯蔵量の多さが強み。今回の基本合意では鉄道の停車時にロスとなっていたエネルギーをフライホイールに蓄え、発車時に用いるシステムの実用化を目指す。2019年度までに機器を作成。20年度から実際の鉄道関連施設で実証実験を行う計画となっている。実証場所は山梨県内の予定。

© 株式会社鉄鋼新聞社