【戦評】レッドソックスが無名投手の継投で1点差を守り抜く

【レッドソックス2-1レイズ】@トロピカーナ・フィールド

ドリュー・ポメランツらの故障により開幕ローテーション入りを果たしたヘクター・ベラスケスは、2016年シーズンまでメキシカンリーグでプレイしていた。マーカス・ウォルデンは29歳にして初のメジャー昇格を果たした苦労人であり、ボビー・ポイナーはAAA級でのプレイ経験がない25歳の左腕だ。日本時間4月2日、レッドソックスはこれらの「無名投手」を巧みに起用し、2対1でレイズに勝利。今季の3勝はいずれも1点差での勝利であり、対戦成績を3勝1敗としてレイズとの開幕シリーズ4連戦に勝ち越した。

ポメランツ、エドゥアルド・ロドリゲス、スティーブン・ライトが故障者リストに登録され、先発7番手以降から繰り上がる形で開幕ローテーション入りを果たしたベラスケスは、2回裏にブラッド・ミラーに1号ソロを浴びて先制を許したものの、失点はこの1点だけ。6回途中まで79球を投げ、レイズ打線を5安打1得点に抑える力投を見せた。ベラスケスは開幕ローテーション入りについて「正直に言って、ずっと夢だったんだ。ここにいられることに毎日感謝しているよ。ロッカールームを見渡すと、自分のアイドルと思っていた選手ばかりだ。ここにいられることは本当に幸運だと感じているよ」と喜びを語っていた。

レッドソックスは5回表にJ.D.マルティネスのタイムリーで同点に追い付き、6回表にはラファエル・ディバースのタイムリーで勝ち越し。6回裏二死からはウォルデンが1回1/3を無失点に抑え、8回裏にはポイナーがワンポイントリリーフでケビン・キアマイアーをレフトフライに打ち取った。セットアッパーのマット・バーンズを挟んで、1点リードの最終回には連投中のクレイグ・キンブレルを温存し、開幕戦で炎上したジョー・ケリーがマウンドへ。二死から連打を浴びて一、三塁のピンチを背負ったものの、最後はディナード・スパンから空振り三振を奪い、1点のリードを守り抜いた。

アレックス・コーラ監督は「投手陣の頑張りは素晴らしかった。一人は29歳、一人はAA級より上でのプレイ経験がなく、もう一人はメキシコでプレイしていた選手だ。彼らがメジャーのレベルでチームに貢献できるのは素晴らしいことだよ」と「無名投手」たちの好投を絶賛。主力選手に加えてこうした無名の選手たちが活躍を続けるようなら、3年連続地区優勝の可能性はグッと高まるに違いない。

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