川崎の梨畑で授粉体験 児童「食べるの楽しみ」

 梨の授粉体験会が2日、川崎市多摩区の梨畑「嘉乃(よしの)園」で行われ、市民ら25人ほどが、咲いた花に花粉を付ける作業に取り組んだ。

 川崎区の大師河原が発祥とされる長十郎梨の里帰り活動などを行っている多摩川クラブ(中本賢代表)が2005年から、梨畑を所有する太田隆行さん(53)の協力で毎年開催している。0.8ヘクタールの畑で育つ30本の梨のうち6割が長十郎。参加者は梵天(ぼんてん)と呼ばれる道具で、ピンクに着色された花粉を白い花のめしべに丁寧に付けていった。

 ポカポカ陽気で「今年の開花は昨年より1週間早い」と太田さん。幸区から祖父母と参加した小学2年生の男子児童(7)は収穫期に思いをはせ、「食べるのが楽しみ」と話していた。

 今後は5月に花の間引きと袋掛けを行い、8月末か9月初めに収穫する予定。

© 株式会社神奈川新聞社