【戦評】ベテラン左腕・リリアーノの好投でタイガースが今季初勝利

【ロイヤルズ1-6タイガース】@コメリカ・パーク

パイレーツとの開幕シリーズ3試合に全敗したタイガース。今季からタイガースの監督に就任したロン・ガーデンハイアーはツインズを率いた13シーズンで1068勝を挙げ、6度の地区優勝を成し遂げた名将だが、タイガースではまだ白星を手にすることができていなかった。しかし、日本時間4月3日に行われたロイヤルズ戦ではツインズ時代の教え子でもあるフランシスコ・リリアーノが7回途中まで1失点という好投を見せ、恩師に新天地タイガースでの初勝利をプレゼントした。

2月下旬にタイガースと契約したリリアーノは、オープン戦での4先発で防御率2.25と結果を残し、開幕ローテーション入り。この試合では三者凡退のイニングは1度しかなく、毎回のように走者を出す我慢のピッチングを強いられたが、失点は3回表のドリュー・ビュテラの犠牲フライによる1点のみに抑え、94球で7回二死までを投げ抜いた。

高い奪三振率を誇る一方で与四球も多い「荒れ球」タイプの投手という印象が強いリリアーノだが、この試合では三振を3つしか奪えなかったものの、与四球も2つだけ。決め球のスライダーがカウントを整えるボールとして機能し、チェンジアップも有効だった。リリアーノは「僕にチャンスをくれたタイガースとガーディ(ガーデンハイアーの愛称)にとても感謝しているんだ。僕はまだまだやれると思っている。チームの勝利を手助けして、たくさんのイニングを投げたいね」と話していたが、まさにその通りのピッチング。ガーデンハイアーは「リリアーノは以前私のチーム(ツインズ)にいたときよりもコマンドが安定していたね。いろいろな経験をしてきたおかげかな」と34歳になった教え子のピッチングを評価した。

リリアーノが力投を続けるなか、タイガース打線は先制を許した直後の3回裏にミゲル・カブレラのタイムリーで同点に追い付き、5回裏にはニコラス・カステヤーノスのタイムリーなどで一挙4点を勝ち越し。7回裏にはビクトル・マルティネスの犠牲フライでさらに1点を追加し、試合の行方を決定づけた。

投打が噛み合った快勝で今季初勝利をマークしたタイガース。名将・ガーデンハイアーがここからどれだけの白星を積み上げていくか注目したい。

© MLB Advanced Media, LP.