UACJ、アルミコイルセンター2社の販売部門を新会社に集約

 UACJは2日、系列のアルミコイルセンター(CC)2社の事業を集約すると発表した。10月1日付で新設する「UACJコイルセンター」に、ACE21(社長・鈴木睦雄氏)とメタルカット(社長・加藤康裕氏)の営業機能と管理部門を移管する。2社はUACJコイルセンターの製造部門としての位置付けで、加工機能会社として存続する。UACJコイルセンターは、一般定尺品からスケッチサイズ品までラインアップする窓口会社として、顧客ニーズに対応していく。

 新会社「UACJコイルセンター」(本社・未定、資本金9500万円)はUACJの完全子会社で、社長にはACE21の鈴木睦雄社長が就く。

 2社統合により製造拠点は深谷、奈良、滋賀の3カ所、売上規模は約120億円(単純合算)に達する。薄板加工で事業内容の一部が重なっていた両者の機能を集約することで、事業の効率化や商流の統一化などを目指す。

 ACE21は、旧古河スカイ系CC3社が2003年に統合して設立したUACJ全額出資のコイルセンター。埼玉・深谷と奈良・磯城郡に加工拠点を持ち主に建材や電気・電子などの一般材のレベラー・シャーリング加工を手掛けてきた。一方のメタルカットは旧住友軽金属系CC2社が13年に統合。滋賀・彦根に工場を構え、UACJトレーディングの完全子会社としてレベラーシャーやスリッター、切断などの加工事業に加えて商社機能も有している。UACJは、13年の発足前から旧2社で事業内容が似通った企業を順次統合。17年度を最終年度とする中期経営計画でも最適な生産体制の確立を掲げてきた。すでに押出や箔、加工品など主要部門の統合は完了しており、今回のコイルセンター事業を集約することで主要事業会社の統合はいったん完了した形となる。

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