平成ベストナインを選ぶ 強打者揃いの一塁手、ナンバー1は434本の清原?

平成時代に一塁手として最多の434本塁打を放った清原和博氏【写真:Getty Images】

平成時代に一塁手で1000試合超えは6選手

 来年、平成は終わりを迎える。この期間、多くの選手が活躍した。ここで平成時代のベストナインを考えていきたい。 

 まずは一塁手。平成時代には多彩な一塁手が活躍した。一塁手として1000試合以上出場した選手は6人いる。時代順に紹介しよう。数字とタイトルは平成時代以降だが、打撃成績は一塁手以外での数字も含む。 

〇落合博満(平成元~10年 中日、巨人、日ハム) 
1067試合(1142安打208本725点21盗 打率.295)本塁打王2回、打点王2回、最高出塁率2回 ベストナイン3回 

 3冠王3度の大打者だが、平成以降のタイトルは6つ。平成元年は一塁、三塁を掛け持ちしたが、平成2年以降は一塁手に専念。ベストナインはすべて中日時代だ。 

〇駒田徳広(平成元~12年 巨人、横浜) 
1372試合(1663安打149本777点29盗 打率.290)ベストナイン1回、ゴールデングラブ10回 

 巨人時代は「満塁男」と呼ばれた。平成元年より一塁に固定される。一塁守備の名手と言われ、ゴールデングラブ賞10回は最多。平成6年に横浜に移籍し、平成10年の優勝にも貢献した。 

○清原和博(平成元~20年 西武、巨人、オリックス) 
1697試合(1755安打434本1292点37盗 打率0.269)最高出塁率2回、ベストナイン2回、ゴールデングラブ4回 

 KKコンビで甲子園を沸かせる。屈指の強打者だったが、主要タイトルの獲得は無く無冠の帝王に終わる。平成9年に巨人にFA移籍。一塁手としては平成で最多出場しており、守備にも定評があった。

カブレラ、福浦、新井も

〇アレックス・カブレラ(平成13~24年 西武、オリックス、ソフトバンク) 
1038試合(1368安打357本949点14盗 打率0.303)本塁打王1回、打点王1回、最高出塁率2回、MVP1回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ1回 

 ベネズエラ出身。清原が抜けた西武の中軸として平成14年に当時のNPBタイ記録の55本塁打を放った。勝負強い打撃で100打点以上を5回記録。また一塁守備も俊敏だった。 

〇福浦和也(平成9年~ ロッテ) 
1613試合(1962安打117本924点10盗 打率0.286)首位打者1回、ベストナイン1回、ゴールデングラブ3回 

 千葉県生まれで、千葉の習志野高校を出てロッテに。ミートが巧みで安打製造機として活躍。また一塁守備も柔らかいミットさばきで高い評価を与えられた。今季2000本安打を目指す。 

〇新井貴浩(平成11~ 広島、阪神、広島) 
1031試合(2178安打315本1279点43盗 打率0.279)本塁打王1回、打点王1回、MVP1回、ベストナイン1回、ゴールデングラブ1回 

 広島出身。中軸打者として活躍したのち、阪神にFA移籍したが2015年に広島復帰。翌年の優勝に貢献しMVP。若手中心の広島ナインの精神的支柱。

その他の顔ぶれとベストナイン候補

 他に平成時代に一塁手として700試合以上出場した選手は以下の顔ぶれ。※は現役。 
〇小笠原道大 998試合(2120安打378本1169点63盗 打率0.310) 
〇栗原健太 870試合(1082安打153本586点17盗 打率0.293) 
〇吉岡雄二 800試合(883安打131本463点28盗 打率0.273) 
〇畠山和洋 793試合(904安打123本540点7盗 打率0.266)※ 
〇広澤克実 778試合(1282安打223本748点50盗 打率0.276) 
〇ウッズ 774試合(851安打240本616点11盗 打率0.289) 
〇松中信彦 750試合(1767安打352本1168点28盗 打率0.296) 
〇大豊泰昭 748試合(1089安打277本722点15盗 打率0.266) 
〇佐伯貴弘 730試合(1597安打156本795点42盗 打率0.277) 
〇山崎武司 710試合(1834安打403本1205点14盗 打率0.257) 
〇ペタジーニ 703試合(882安打233本635点24盗 打率0.312) 

 こうした顔ぶれから、ベストナイン候補を選ぶとすれば、以下の3人に絞り込まれるだろう。 
1位 清原和博 
2位 落合博満 
3位 駒田徳広 

 清原は一番多く一塁を守っている上に、無冠ながら最多の434本塁打(平成のみ)を打っている。守備も優秀だった。引退後の不祥事でイメージは良くないが、純粋に選手としての実績を考えるなら1位に上げたいところだ。 

 落合は平成元年時点で35歳。全盛期を過ぎていた感が強いものの、それでも打撃成績は優秀だった。駒田は打撃成績では上位2人に劣るが、一塁守備の名手としての評価で3位とした。続いて現役の新井貴浩、福浦和也が続く。小笠原道大は、打撃成績は優秀だが、一塁手として998試合、三塁手として794試合。ベストナインの一塁手には推しにくいところだ。読者の評価はいかがだろうか? 

(Full-Count編集部)

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