プレミアリーグで首位を独走するマンチェスター・シティでもリヴァプールのことが怖くなってしまったのだろうか。ジョゼップ・グアルディオラが4日のチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグ・リヴァプール戦で見せた采配が議論の対象となっている。
グアルディオラは試合前から普段通りの攻撃的な姿勢を貫くことを強調していたが、今回はアウェイゲームであることも考慮したのか変化を加えてきた。左のサイドバックにセンターバックを本職とするアイメリック・ラポルテを起用しており、これは今季爆発しているリヴァプールのFWモハメド・サラーを徹底的に監視する狙いがあったのだろう。序盤からラポルテはあまり攻撃参加しなかった。
これだけではない。中盤ではダビド・シルバ、イルカイ・ギュンドアン、ケビン・デ・ブライネ、フェルナンジーニョの4人を起用。左のウイングにはレロイ・サネを配し、右サイドはサイドバックのカイル・ウォーカーを上げることで幅を取ろうとした。左右非対称とも言えるシステムだったわけだが、英『Daily Mail』は変わったアイディアで試合に臨むよりはFWラヒーム・スターリングを先発起用してオーソドックスな[4-3-3]にすべきだったのではないかと主張している。
「グアルディオラは大きな過ちを犯したわけではないが、今季21ゴールを決めているスターリングをスタメンから外した判断の影響で眠れない夜を過ごすことになるかもしれない」と同メディアは伝えており、スタメンの人選に問題があったとの見方だ。結局は普段とは異なるスタイルを選択してしまい、グアルディオラがリーグ戦で敗れたリヴァプールに特別な意識を持っていたのは間違いない。
また交代の動きもやや鈍かった。前半だけで0-3と大量リードされたことを考えると後半開始からギュンドアンを下げてスターリング投入でもよかったが、スターリングの投入は57分だった。しかも切ったカードはこれだけで、グアルディオラとしては単調な策になってしまった。
まだ2ndレグが残っており、マンCの攻撃力ならば逆転を狙うことは可能だ。しかし普段通りを貫いたユルゲン・クロップ、迷いが生じたグアルディオラの間にできた3点の差は大きい。ここまでグアルディオラはパーフェクトなシーズンを過ごしてきたが、この1stレグは致命的なミスとなってしまった。
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