北諏訪小卒業生 カプセル開封 笑顔咲く 20歳で掘り起こし約束 多摩市

カプセルの中身を見て微笑む塩津さん

 今年20歳を迎えた市立北諏訪小学校の卒業生が3月25日、同校の体育館裏に埋めたタイムカプセルの掘り起こし作業を行った。カプセルから出てきたそれぞれの思い出が詰まった作文や記念品を手にして「懐かしい」と笑顔の花を咲かせた。

 この企画は、当時の保護者で構成された卒業対策委員会の発案により実施された。今から8年前、卒業式を前に記念として「20歳の自分へ」手紙を贈ろうと、作文や記念品を直径60cmのプラスチックのタイムカプセルに入れて、体育館裏の敷地に埋めた。その際、20歳の年の3月25日に堀り出そうと約束し、この日を迎えた。

 事前に、卒業生の櫻田葉南さんが中心となって、SNSで同級生に連絡。当日30人ほどが集まり、掘り起こし作業を行った。鉄道会社に勤務する塩津太基さんは、カプセルの中に入っていた鉄道の切符やチケットなどを見て「カードなどを入れたのは覚えていた。幼い頃から電車が好きだったので、変わっていないなと思った」と笑顔を見せた。他のメンバーも「3行の文章しか書いていないとは。もっとビッグにならないとダメ」「こんな時もあったなと懐かしい気持ち」と、思い思いに感想を口にした。

 その後、掘り起こし作業に参加できなかったメンバーも集合して同窓会を実施。作文を手渡し、旧友たちとの再会を楽しんだという。同委員会では「今日渡せなかった人たちには郵送で送る予定です」と話している。

掘り起こし作業に参加した卒業生

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