中国地区鉄鋼メーカー、入社式トップ訓示

 中国地区に製造拠点を構える鉄鋼メーカーや製造所の多くが3日入社式を執り行った。新戦力となる新入社員に対して贈られたトップの訓示を紹介する。

 ▽JFEスチール西日本製鉄所福山地区(新入社員212人)=渡辺敦所長「「はい」という素直な心、「すみません」という反省の心、「おかげさまで」という謙虚な心、「私がします」という奉仕の心、「ありがとう」という感謝の心。これは皆さんも言われたら気持ちがいい言葉。これを普段から心掛けていれば、職場で先輩方ともコミュニケーションが取れる。初めて同級生などの付き合い以外に、3倍の年齢の方も含めて付き合うのが社会人生活。ぜひこの五つの心を大事にして頑張ってほしい。きょうの気持ちを大切に持ち続けるために、一日一日を大事にしてJFEスチール社員として早く活躍してほしい」

 ▽JFEスチール西日本製鉄所倉敷地区(同175人)=古川誠所長「倉敷地区の最大の特徴は同社の電磁鋼板の製造拠点ということ。今後電気自動車へのシフトにより、電磁鋼板の需要は大幅に伸びることが予想され、さらなる能力拡大を進めている。会社生活を送る際に、思い悩むこともあるだろうが、「地域に愛される製鉄所」という言葉を心に留めてほしい。自分自身が生き生きと働く気持ちになれているか? と言うことを、考え抜いて決断し、行動・実践してほしい」

 ▽新日鉄住金ステンレス光製造所(同22人)=池田聡所長「まずはNSSCと周辺地域との関わりを理解し、社会人、そしてNSSC社員として自覚と誇りを持ち、責任ある行動を心がけることが大切だ。次に現場においては、常に「安全最優先」を念頭においた行動が必要だ。「考えるプロ集団」こそが会社の宝であり、競争力の源泉になる。焦る事なく、ステンレスのようにピカピカになるまでじっくりと自分自身を磨いて欲しい」

 ▽日新製鋼・呉製鉄所(同24人)=三木英司所長「日新製鋼は4月からの中期経営計画を発表した。新日鉄住金グループ内における経営戦略を共有し、さまざまな分野で連携を強化し相乗効果を実現していく。呉製鉄所も競争力を一層強化し、グループの中でも存在感ある製鉄所を目指し、事業構造改革を実行する。改革を推し進める原動力となり、歴史と伝統ある呉製鉄所を支え、発展させるのは若い感性と力であり、大いに期待する」

 ▽日新製鋼・周南製鋼所(同17人)=早川淳也所長「職場では縦と横のつながりを大切にしながら仕事にまい進し、結果として工場の成果に結び付けば、これ以上の喜びはない。周南製鋼所は本年60周年の節目を迎え、前身となる奈切工場操業からは100年目となる。また昨年3月から新日鉄住金グループとなり、総合力世界ナンバーワン鉄鋼メーカーの一翼を担うべく、当社としても実績を残していく必要がある」

 ▽東洋鋼鈑・下松事業所(同48人)=隅田博彦社長「『目標・志を持つ』『信頼される人になる』『学ぶこと』の三つのメッセージを贈りたい。ご家族や先生方など周囲の方々に感謝の気持ちを忘れないでほしい。そして、東洋鋼鈑の一員としてそれぞれが個性を発揮し、お互いが切磋琢磨し、良き社会人として心身ともに健やかに充実した社会生活が送れることをを祈念する」

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