2戦目の木曜会見のメンバーは、キミ・ライコネン、バルテリ・ボッタス、そしてフェルナンド・アロンソの3人。メルセデス、フェラーリのトップ2チームのドライバーに混じって、選手権9位のマクラーレンのドライバーが選ばれたのは、理由がある。
前戦オーストラリアGPでアロンソは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンを抑えて、5位でフィニッシュしたからだ。「今回も、引き続き、良い結果を手にできる自信はあるか?」と尋ねられたアロンソは、見事なアロンソ節を披露した。
「リーダーたちとの間にはまだかなり大きなギャップがある。次の数週間、これからの4~6レースの間にパフォーマンスを向上させられるかどうかはチームに懸かっている。たとえチャンピオンシップ争いに絡むことができなくとも、1年を通して常にトップ6の常連になり、コンスタントに表彰台を獲得できるようになりたいね。バーチャル・セーフティカーやハースの2台のリタイアがあったオーストラリアの5位だけで終わらせたくない」
今年もアロンソ節は健在なり。それにしても、第2集団のトップというのはわかるが、表彰台もコンスタントに上がりたいとは、さすがアロンソ。
アロンソ節とは、ちょっとタイプが異なるが、ライコネンも会見では見事なライコネン節を披露していた。
ライコネンへの最初の質問は、「バーレーンGPでは8回表彰台に上がっていますが、予選は3位が最高です。いったい、どうしてですか?」というもの。この質問をしたのは、同郷のフィンランド人記者だが、ライコネンにはそんなことは関係ない。
「僕は過去のことはそんなに考えないからなあ。たぶん、あなたのほうが僕より詳しいはずだよ。正直、僕はいつも全力で戦っているけど、それがうまく行くときもあれば、うまく行かないこともある」とつれない返答。
アロンソとライコネンという、F1界の二大巨匠に比べると、ボッタスは絵に描いたような優等生。メルセデスとフェラーリの力関係について、「メルボルンでは予選でメルセデス(ハミルトン)が2位以下に0.7秒の大差をつけましたが、このバーレーンではどうなると思いますか? バーレーンは伝統的にフェラーリが強いサーキットですよね?」と尋ねられたボッタスは、こう答えた。
じつはこの質問はライコネンにも尋ねられていて、ライコネンは「そんなこと誰がわかる? 憶測には興味はない」とバッサリ。続けて答えたボッタスは冒頭こそ「僕もキミと同じだけど」と一応、先輩の顔は立てたものの、続けて答えた内容はまったく違っていた。
「確かにあなたが言うように、バーレーンは伝統的にフェラーリが強い。昨年もフェラーリはオーストラリアよりもバーレーンのほうが速かった。でも、それ以上、僕が言えることはないね」
ボッタスは別の質問でも、「フェルナンドがいい回答をしてくれたね」とか、「だいたいみんなと同じ答えだ」と言ってから、自分の意見を述べており、いわゆる『空気を読む』ドライバー。ハミルトンがチームメイトとして気にいるのも、当然か!?