区役所 移動式授乳室が登場 戸籍課フロアに新設 横浜市港北区

2階エレベーター前に設置された授乳室

 港北区役所2階、戸籍課フロアのエレベーターホール前に移動式の授乳室が新たに設置された。県内の自治体では初。

 市内でも出生数が多い港北区では、子育て世代が多く区役所へ訪れるが、役所内の授乳室は1階の福祉保健センターのみ。利用者が最も多い戸籍課など他のフロアから出向くには利便性が低いことを考慮された。

 開発したのは授乳室・おむつ交換台検索アプリなどを運営する「Trim株式会社(中区)」。日本の出生数に比べ、授乳室が圧倒的に足りていないという課題に着目し、製作に至ったという。

 キャスターがついているため、移設が簡単。災害時などに必要な場所へ動かすことができるのが特徴。ドアにロックがついている完全個室で、ベビーカーを折りたたんで入れることができる広さ。鍵を閉めると中に設置されたモニターの電源が自動的につくようになっており、使用方法や行政情報、子育て世代に向けたコンテンツなどを見ることが出来る。ソファとイスが整備されており、オムツを替えることも可能だ。また皮膚温度監視センサーが付いており、長時間滞在して動きのない利用者がいた場合は、施設管理者に連絡がいくシステムも。これは貧血を起こす母親が多くいることを考慮し、搭載されたという。設置は2021年3月末までを予定。

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