大瀬戸で「とんばんさん」 ユーモラスな踊りに沸く

 長崎県西海市大瀬戸町にある琴平神社の春の大祭「とんばんさん」が7日、始まった。顔に野菜を描いた一団が、見物客の笑いを誘いながら豊作豊漁を祈願した。8日まで。
 神社がある高台には江戸時代、異国船を監視する大村藩の遠見番所があったことから、地元では神社を「とんばんさん」と呼ぶ。祭りの名の由来にもなった。
 この日は、みこしや踊りなどの行列が、近くの瀬戸港のお旅所まで「お下り」。ほうきを持った先払い役を先頭に獅子舞、曳(ひき)物の金比羅船などが続いた。中でも、はさみ箱を担いだ子どもや大人の一団は、豊作を願い顔にトマトやキュウリなどの野菜を描いた姿で登場。口上やユーモラスな動きの踊りで見物客を沸かせた。
 8日は午後1時から「お上り」。豊漁を祈って顔にタイやエビなどの魚介類を描いて踊る。

「はさみ箱」を担ぎ、ユニークな踊りを披露する子どもたち=西海市

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