今季MLBロースターから外れた有名野手たち 元本塁打王、球宴MVPの名も

現在FAのホセ・バティスタ【写真:Getty Images】

ベルトランは引退、フィリップスは契約機会伺う

 2018年のMLBが開幕した。今季も大谷翔平をはじめフレッシュな選手がデビューを果たしたが、一方で昨年まで活躍していた大物選手がロースターを外れている。今季、MLBのラインナップから名前が外れた有名選手を見ていこう。

【野手】
○カルロス・ベルトラン 40歳 外野手
2725安打435本1587点312盗 打率.279 新人王、シルバースラッガー2回、ゴールドグラブ3回
身体能力の高い両打の外野手。ロイヤルズ、メッツ、ヤンキースなどで活躍。極めて高い盗塁成功率でも知られた。殿堂入りの有力候補。昨年11月に引退表明。

○マット・ホリデー 38歳 外野手
2081安打314本1217点108盗 打率.299 首位打者、最多安打、打点王各1回、シルバースラッガー4回
勝負強い外野手。ロッキーズからカージナルスへ。カージナルス時代はアルバート・プホルスとともに2枚看板。ヤンキースでもプレーした。現在FA。

○ブランドン・フィリップス 36歳 二塁手
2026安打210本949点209盗 打率.275 ゴールドグラブ4回、シルバースラッガー1回
レッズでの活躍が長い内野手。俊敏な二塁守備と俊足で知られた。長打もあり4番を任されることもあった。現在FA。

○メルキー・カブレラ 33歳 外野手
1786安打131本768点98盗 打率.286 オールスターMVP
両打の外野手。ドミニカ共和国出身、ヤンキース時代に頭角を現し、以後6球団を渡り歩く。2012年には規定打席不足ながら打率.346。不足する打席を足しても2位打者を上回るため首位打者のはずだったが、薬物違反による欠場だったためタイトルを辞退した。現在FA。

2度本塁打王のバティスタ、名遊撃手ハーディもFA

○アーロン・ヒル 36歳 内野手
1501安打162本695点74盗 打率.266 シルバースラッガー2回
長打力のある二塁手。ブルージェイズ、ダイヤモンドバックスなどで活躍。サイクル安打を2度記録した。安定感ある守備力にも定評があった。現在FA。

○J.J.ハーディ 35歳 内野手
1488安打188本688点8盗 打率.256 ゴールドグラブ3回、シルバースラッガー1回
好守、強打の遊撃手。ブルワーズ、オリオールズなどで活躍。勝負強い打撃と守備範囲の広い遊撃守備で鳴らした。現在FA。

○ホセ・バティスタ 37歳 外野手
1430安打331本927点66盗 打率.250 本塁打王2回 シルバースラッガー1回
ドミニカ共和国出身。パイレーツ時代は内野外野を掛け持ちする中距離打者だったが、ブルージェイズに移籍して打撃開眼。2010年54本、翌年も43本で2年連続本塁打王に輝くなど、リーグ屈指の強打者となった。現在FA。

○マーク・レイノルズ 34歳 内野手
1209安打281本811点62盗 打率.237
強打の三塁手。ダイヤモンドバックスを皮切りに7球団でプレー。2009年に44本塁打、24盗塁をマークするが、同時にMLB記録の223三振も記録。200三振以上3回。典型的なフリースインガーだった。現在FA。

○マイク・ナポリ 36歳 捕手、一塁手
1125安打267本744点39盗 打率.246
打撃が売りの捕手。エンゼルスなどア・リーグの5球団でプレー。デビュー戦で初打席初本塁打を放つなど勝負強い打撃で鳴らした。レンジャーズ時代から一塁手、DHでの出場が多くなった。現在FA。

 現時点でFAとなっている選手の多くは、独立リーグやメキシカンリーグ、台湾リーグなどで現役続行の道を模索することになる。

 華やかなMLBだが、実績があっても実力が衰えれば、居場所はなくなる。生存競争は厳しいのだ。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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