平塚市:まちぐるみで創業後押し「ひらつか創業サポーターズ」発足 平塚市

記者会見で手をあわせる(左から)落合市長と常盤会頭、石崎理事長

 平塚市と平塚商工会議所(常盤卓嗣会頭)、平塚信用金庫(石崎明理事長)が、創業者をまちぐるみで応援する仕組み「ひらつか創業サポーターズ」を発足した。先月28日、商工会議所で発足式と記者会見が開かれた。

 創業サポーターズは、市内で「応援企業」を募り、創業者に商品やサービスを割引提供するなど支援をしてもらう仕組み。応援企業にとっては、新たな販路開拓や商品開発の機会につながる利点もある。全国的にも珍しい創業支援の取り組みだ。

 落合市長は会見で「創業者の様々な事業活動に対する支援をまちぐるみで行っていきたい。創業者の経営の安定化が図られるとともに、市内事業者同士による経済循環を促すような効果も見込まれる」と期待感を示した。

 市と商議所、平塚信金の3者は14年、産業競争力強化法に基づく「創業支援事業計画」を策定した。創業塾や創業応援セミナー、フレッシュビジネス認定コンペなどを3者連携で開催、相談窓口も設け、創業に必要な情報の提供や助言、人脈形成の機会を提供してきた。

 16年度には、157人の起業家の卵が一連の支援を利用、これまで22人が創業したというが、創業までたどりつく確率を高めることが課題だった。

 創業サポーターズの発足で、登録した応援企業が創業5年未満の事業者との取引を優遇するなどして支援し、経営安定するまでをサポート。市内での創業意欲を高める。

 商議所らは2日から応援企業の募集を開始。商議所の会員を中心に広く市内事業所に協力を呼びかけたいとしている。50社の登録が当面の目標だ。

 常盤会頭は「60歳代の経営者の約50%は廃業を予定し、個人事業主は約70%が自分の代でやめるとの調査結果がある。地域経済の担い手である中小企業、小規模事業者が減少するとまちに活力がなくなる。創業を推進することがまちの活性化につながる」と述べた。

 問い合わせは平塚商工会議所経営支援課【電話】0463・22・2511へ。

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