2065年の高齢単独世帯は2割弱 横浜市が人口推計

 横浜市は最新(2015年)の国勢調査を基に、65年までの世帯数と行政区別の人口や世帯数の推計結果を公表した。65歳以上の単独世帯が増加し、65年には全世帯の2割弱を占めるほか、行政区別では南西部で一層の高齢化と人口減が進み、しばらく人口増が続く北東部でも、42年にピークとなる鶴見区を最後に全区で減少に転じる見通しだ。

 区別では、南、港南、金沢、旭、瀬谷など南西部の7区は既に人口ピークを迎えている。都筑、緑、神奈川、戸塚など市心部や北東部の7区でも30年代までには人口減に転じる。港北区が37年、西区が41年、鶴見区が42年にピークを迎えた以降は全区で人口減となり、65年までに栄、泉、瀬谷の3区で人口が10万人を切る見込み。

 前回の10年国勢調査に基づく推計では、平均年齢が市内で最も若い都筑区の人口ピークを50年と見込んでいたが、社会増の鈍化などで今回はピークが20年早まった。市全体では19年をピークに人口減に転じる見通しだ。

 高齢化率の高い区は15年は栄(29・3%)、旭(28・2%)、泉(27・0%)の順で、40年は金沢(40・0%)、港南(39・9%)、栄・泉(39・6%)。65年には港南(38・8%)、金沢(38・7%)、旭(38・1%)となる。

 世帯総数は15年の163万5千から、30年に169万8千に増加してピークを迎える。単独世帯が35年、夫婦のみの世帯は45年まで増加が続き、50年には夫婦のみの世帯が夫婦と子どもからなる世帯を上回りそうだ。

 市政策局では「高齢化のスピードが速く、取り組みを加速させる必要がある。新たな中期計画や各区局の施策立案に反映させたい」と話している。

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