希望分裂「進路変更おかしい」松沢氏批判

 分党に向けた協議を本格化させる希望の党の松沢成文参院議員団代表(参院神奈川選挙区)は9日の両院議員懇談会後、記者団の取材に「党を割るのはじくじたる思いだが、路線が違う以上仕方ない」と述べた。

 民進との新党結成にかじを切った執行部について「総選挙でも代表選でも民進とまた一緒にやりたいなんて一言も言っていない。この進路変更はあまりにもおかしい」と改めて批判。その上で「われわれが本流。希望の立党の精神を受け継ぐ」と強調し、新たな党名も「希望」を名乗れるよう求めていくとした。

 既に松沢氏のほか4人が行動を共にする意向を表明。さらに「民進との新党に不信や不満を持つ方がまだいると思う。一緒に行動できないか交渉したい」とし、最大10人程度のグループになる見通しを示した。

 協議は1、2週間程度で整う見込み。憲法改正などに対する認識が近い日本維新の会との統一会派結成について、「国会の中で連携するのはやぶさかではない」と含みを持たせた。

 一方、県内選出の笠浩史(衆院9区)、後藤祐一(衆院比例南関東)の両氏は当面、民進との協議を見守る構えを示した。笠氏は「基本的な政策や理念を明確にしてほしい。そうでなければ参加できるか分からない」。後藤氏は「今の段階で(新党に)行かないという訳ではないが、どういう党を目指すのかを見て判断したい」と語った。

 会合を欠席した本村賢太郎氏(同)は「野党が大きな固まりになるのは賛成だが、党内意見を丁寧に聞かなかったのは残念」と述べた。

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