美味しい大衆魚の代表格アジをルアーで狙う「アジング」は、その奥深さから年々釣法が進化。「でも、そもそもは誰でも手軽に楽しめるライトゲームとして始まったわけですわ」と言う、ビギナーの救世主“ヒロセ☆マン”こと広瀬逹樹氏が海釣り入門者をアジングの世界へと誘う。
釣り場は漁港や堤防。夜の常夜灯周りが基本中のキホン
「アジ釣り場はズバリ、漁港や堤防の夜の常夜灯周りです。理由は、常夜灯の明かりにプランクトンや小魚が集まり、それらを狙ってアジも集まってくるからです。漁港や堤防なら足場が良く、常夜灯の明かりがあって釣りもしやすいので、ビギナーの方も手軽にアジングを始められます。常夜灯の明かりが届かない暗がりを探れば、サイズアップも狙えます」
ロッドはアタリをのせやすいサオ先がしなやかなタイプがおすすめ
「アジング用ロッドは、アタリをとって瞬時にかけるサオ先に張りのあるタイプが主流ですが、入門者の方にはアタリがあってもハリがかりしない“バイトを弾く”という現象が多発します。おすすめは、サオ先が適度にしなやかなソリッドティップ 。ルアーが操作しやすく、アワセが遅れてものせやすいです。ラインは入門ならフロロカーボン2~3lb。PEラインなら0.3号。PEのほうがダイレクトにアタリがとれます」
ジグヘッドは1.5gが基準。ワームはアピール力の強弱で2タイプを用意
「現在、アジングでは1gを切るジグヘッドが普通に使われていますが、ビギナーの方には難しい。まずは重さを感じやすく、幅広い泳層や多少の風、流れに対応しやすい1.5gを基準にはじめましょう。そのほかに1gと2~2.5gを用意すれば、状況変化の対応幅が広がります。ワームは食いが渋いときにも微波動が効く万能ピンテールタイプと、ボディのリブが水を噛んで波動でアピールできるリングタイプを用意。サイズは2~3インチ。カラーはクリア系とグロー系の2色。どちらに反応が良いかを試します」
微波動系=パラワーム・アジピン[メジャークラフト]
「アジ好みのロング&ピンテールタイプで、テールの微波動が食い渋るアジさえも誘惑。バイト時に超ソフトかつ2カ所の深いリブで折り畳まれて、スポッと口の中に入ります」
強波動系=パラワーム・アジフラット[メジャークラフト]
「ボディのリブとフラットテールが強波動を発生。集魚効果が高く、魚影の薄い場所やアジの活性が高いときに効果的です。細身のテールで深いバイトを得やすいです」
表層からリールひと巻き1秒のただ巻きでアジの反応を探る
「釣り方は、投げて着水直後または2、3秒沈めてから1秒でリールひと巻きのただ巻きで探ります。アタリがなければ、次のキャスト後の巻きはゆっくり、あるいは速くして速度変化でアジの反応をチェック。表層でアタリがなければ、一般的な漁港なら着水後10秒沈めて中層で同じことを試し、無反応なら底まで落としてただ巻きの速度変化を試します。最初に底まで沈めると、表層で釣れるはずの活性の高いアジが付いていって群れを沈めてしまいます」
「ただ巻きで反応がないときは、サオ先をチョンチョンッと小さく動かして誘い、糸フケを巻きながらサオ先を送り込んで、ラインを張らず緩めずの状態で落として食う間を与えます。張らず緩めずが難しければ、慣れるまではラインを張った状態でもOK。任意の層でただ巻きの速度変化を試して反応がないときに、誘いと食わせのフォールを繰り返します」